ジャムセッションやってると、
交替でアドリブでソロを演奏する
というのをやるわけですね、たいてい
の場合。
そうすると、演奏する人はバッキング
をしている他の人の音を聞いて、直前
つまり直近の「過去」の音に反応して
その場で直近の「未来」に向けて音を
出す、なんてことをやっているわけで
す。
まあ、そんなことをいちいち考えてや
っているわけではないですが(そんな
人もいるかもしれませんが)、人間の
「意識」はそんな風に働いているわけ
ですね。
人間が「現在」のことだけしか知覚で
きないとしたら、ソとミとミの音をつ
なげて「ちょうちょ」のメロディーと
して認識はできないですよね。
ソとミという「直近の過去」の音を覚
えているから最後のミがきて認識でき
るわけですよね。
当たり前といえばそうですが、実はけ
っこう不思議なことをやっているので
は? 音楽に限った話ではないですけ
ど。
というような話を、現代思想を扱った
本(入門書的なものですが)で読んで、
ほほうなんて思ったんですが。
そういえば、われわれの仲間のセッシ
ョンで、メロディ反応セッションとい
うのをときどきやるんですね。
「カエルの歌」とか「メリーさんの羊」
とかのメロディのはじめのところをソ
リストが弾いたら、その次のフレーズ
はみんなユニゾンで弾かなきゃいけな
というルールでやるセッションでして。
簡単なようでけっこう頭を使ったりも
するんですけど(というのは、そのフ
レーズだけに注意を払っていると、演
奏の他の部分がおろそかになったりす
るので)ね。
そういう人間の意識の働きと関係して
いるのかもしれない、などと思ったと
いう。そんな暑い夏の日の読書時間で
あった、というようなことでございま
した。
て、ことで。
それでは、また。( ̄▽ ̄)