今回は、最近読んだ新書本の
ご紹介です。
ご紹介です。
『ジャズの証言』(山下洋輔、相倉久
人、新潮新書)って本なんですけどね。
山下洋輔というピアニストをご存じの
方は多いと思います。日本を代表する
(フリー)ジャズのピアニストですよ
ね。「フリー」をカッコ付けにしたの
は、フリージャズが中心ではあるもの
の、活動分野はそこにとどまらない、
くらいの意味です。
エッセイやら小説やらの文筆も得意と
している人で、私も『風雲ジャズ帖』
からはじまって、だいぶ熱心に読みま
した。もちろん、演奏もレコード聴い
たり、ライブにいったり色々しました
けどね。あ、もちろん今も現役ですよ。
一方の相倉久人(あいくらひさと)さ
んは、そこまで馴染みのない方が多い
かと思いますが、音楽評論家として、
ジャズばかりでなくロック評論なども
手がけた人ですね。『モダン・ジャズ
鑑賞』という著書があって学生の頃読
んだのを思い出します。
で、山下洋輔さんは昭和17年生まれ、
相倉さんはそのさらに10歳くらい上
なのですが、1960年頃からの日本の
ジャズの歴史を自分たちの体験をもと
に語りあったというのが、この対談形
式の新書本です(相倉さんは残念なが
ら、2015年に亡くなっており、その
亡くなる少し前の対談を書籍化したも
のだそうです)。
私はその時代の雰囲気にどっぷりと使
った世代ではありませんが、多少その
匂いくらいは嗅いでいるのもあり、い
やあ面白かったです。ちょっとだけ、
引用しますと…
「(初めて兄のバンドでオン・ザ・サニー・サイド・オブ・ザ・ストリートを弾いた時)Cから上に一つおきに鍵盤を押さえるとCのコードができて、Eの場合は(中略)EGBではハマらなくて、Gを半音上げるとうまくいく。それを発見したときはもう大喜びでした」
「…先日ニューヨークでロイ・ヘインズのドラムを聴いていたら、フォーバース…をしていて、そのうちすっかりロイ・ヘインズのソロになって、やがてバババーン、バッ!と終わっちゃった」
(例の中学生は、これを読んでいたの
かもw)
「…西洋音楽は『C、F、Gという三和音で誰でも演奏できます』という、基礎パッケージのような音楽の入れ物の発見なんです。(中略)そして流行った先で、その国の伝統の節とぶつかって何かが起きる」
極東の島国のジャズの歴史を語ってい
るようで、実は色んな刺激を受ける本
だと思います。半日もあれば読めます
ので、いかがですか?
て、ことで。
それでは、また。( ̄▽ ̄)