前にも、洋楽の曲についた面白
い邦題について書きましたが……
だいたい、レコードが CD というもの
に取って代わられる頃から、洋楽の面
白い邦題というのは姿を消したんです
よね。まあ、それは別にお話しすると
して……
今回はおかしなというか変わった(?)
邦題の洋楽についての話をしようかと
思いまして。50年以上前の曲ですが。
60年代から70年代初頭にかけて人気
のあったアメリカのアイドル歌手に、
ボビー・シャーマンという人がいまし
た。結構な数のレコードを出している
人で、アイドル歌手としてはかなり成
功した部類に入ると思います。
そのボビー・シャーマンに『想い出の
ヨコハマ』という歌があります。1970
年の曲ですが、これが日本で発売され
て、当時はラジオの深夜放送全盛です
から、中学生だった私はそうやってラ
ジオで流れているのを聞いて、アメリ
カの人気アイドルが横浜の歌を歌って
ると思い、
「横浜すげー」
とか思っていたわけです。まあ、横浜
って歌の題材になりやすい街ではあり
ますけどね。「ブルーライトヨコハマ」
とか。
ところが、しばらくして、実はこの曲
“Oklahoma City Times” というのが
原題だと知ったんですね。つまり、正
しくは(?)『想い出のオクラホマ』
だったんです。
たぶん、日本のレコード会社の担当が、
「これどう聞いてもヨコハマとしか聞
こえねーよ」とか思って、そんな邦題
をつけて売り出したんでしょう。確か
にヨコハマと歌ってるようにしか日本
人の耳には聞こえません。空耳アワー
かよ
▼▼▼
あとから調べてみると、この曲、アメ
リカではシングルカットもされていな
いようです。商魂たくましいレコード
会社が洋楽のアイドルによる日本のご
当地ソングとして、日本のみのシング
ル発売にしたんですなー。
まあ、当時は高度成長期で、日本は世
界からモノマネばかりしやがって、と
かいわれながらたくましくやっていた
時代でしたからね。そんな時代だから
できたことなのかもしれません。
て、ことで。
それでは、また。( ̄▽ ̄)