この前、フランス語の「上手
・下手(かみて・しもて)」の
話を書きましたが。
そういえば、全く関係ないんですが、
フランスの歴史に関係する本を読んで
いたら、
フリジア帽
という物について書かれていたんです
ね。
フリジア帽というのは、赤い三角帽で
して、サンタクロースが被ってる帽子
に似てます。古代ローマでは解放され
た奴隷が自由になった証に被るものだ
ったそうで、そのため、サン・キュロ
ットと呼ばれるフランス革命の中心と
なった人々の象徴ともなったそうで。
フランスでは今でも革命精神を伝える
物と考えられていて、今度のパリ・オ
リンピックやパラリンピックのマスコ
ットはこのフリジア帽をモチーフにし
ているんだそうです。
で、
まあ、そんなフランスの革命史にまつ
わる帽子なわけですが、この「フリジ
ア帽」という名前を聞いて、これって
ジャズとかで使われる
フリジアン
というモード(音階)と関係があるん
じゃないか、と思ったわけです。
そしたら、やっぱりどうもそのようで、
いわゆる教会旋法(チャーチ・モード)
と呼ばれる音階の1つであるフリジア
ン・モードは古代ギリシャの音階の名
前から来ているようで、その名前はフ
リュギア(フリギア)という地名から
きているということだそうで。
そして、この帽子もフリュギア地方に
起源があるようなんですね。
まあ、現代のフリジアン・モードと古
代ギリシャのフリギア音階はどうも同
じとはいえないようですが(古代のフ
リギア音階は今で言うドリアン・モー
ドに近いのだとか。知らんけど)、と
もかくも名前の由来は同じ地方の地名
らしいです。
て、まあそんな話なわけですが、もう
一つちょっと意外に思ったのは、この
フリュギアという地方は、実は今でい
うトルコの中部あたりにあったという
ことなんですね。
チャーチ・モードって元々は古代ギリ
シャから来ているなんていうことを聞
いていたので、フリュギアというのも
今のギリシャのどこかだろうと漠然と
思っていたのですが、まあ、考えてみ
れば、古代ギリシャの範囲というのは、
今とはだいぶ違っていたのですよねえ。
アレクサンダー大王が征服した土地と
いうのは広大だったわけですし。
とまあ、フリジアという言葉から、帽
子と音階と古代史と近代史と、様々に
思いが(?)乱れ飛んだことがありま
した、と。そんなお話でございました。
て、ことで。
それでは、また。( ̄▽ ̄)