人を褒めるって得意ですか?
今の世の中、人をどう褒めるかって、
結構重要というか、重視されてますよ
ね。
褒めて育てる、なんていう言葉がよく
聞かれるようになって、もうだいぶた
つ気もしますね。一説によれば 1990
年代あたりかららしいですが(日本の
話ですけど)。
自分で自分のことを「褒められて伸び
るタイプ」とかいうヤ……あ、いやそ
ういう方もいますが、まあそういうの
は放っておくとして……
私がよく読んでいるジュリアード出身
のバイオリニストで心理学者のノア・
カゲヤマさんのブログに書いてあった
んですが。
子供を対象とした実験がありまして、
そこでは子供たちに、絵の模写をさせ
た(ゴッホの絵だったとか)んだそう
です。
そして、子供を3つのグループに分け
て1つめのグループの子供には、「素
晴らしい!」とか「ファンタスティッ
ク!」とか、かなり強い褒め言葉をか
けたそうです。
2つめのグループには「よくできたね」
程度の普通の褒め言葉をかけ、3つめ
のグループには特に何も言葉をかけな
いままでした。
そうした後に、同じ子供たちに、次に
模写にトライする絵のチョイスを示し
たんだそうです。より複雑でチャレン
ジングな絵とシンプルで簡単な絵があ
ったそうですが。
そうしたら、(事前の測定で)自己肯
定感の高い子供は、強い「インフレ気
味の」褒め言葉で褒められると、自信
を持って難しい絵にチャレンジする傾
向が強く、一方自己肯定感の低い子供
は、さらにチャレンジすることなく簡
単な課題をやろうとする傾向が強かっ
たのだそうです。
つまり相手によっては、過剰に褒める
と、それ以上のチャレンジに尻込みし
てしまうようになるかも、ということ
ですね。
で、
音楽とかやってると、基本的には人が
演奏したのを聴いて、ポジティブなコ
メントをかけようとしたりすることが
多いとは思うんですね。もちろん、そ
の場とか人にもよるでしょうが、基本
それは良いことだとも思うわけですよ。
でも、あまり過剰な褒め言葉は、相手
にもよるけどその人の向上心のような
ものを削いでしまいかねない、という
研究が一方であるわけでして。
ことに日本人は自己肯定感の低い人が
多いっていいますしね。
匙加減が難しいよなあ、なんて考えて
しまったというようなことでした。
てことで。
では、また ( ̄▽ ̄)