スインギー・パンデミック?

(今回のお話はフィクションです)
はテレビの電源を入れた。
夜の11時を過ぎていた。

 

練習しなければとギターを手にしてい
たのだが、惰性でスイッチを押してし
まった。悪いクセだ。ライブの本番は
二日後だというのに。

 

テレビではニュースの解説らしきもの
をやっていた。

 

「それでは、今回流行の兆しが見える
といわれる新しい感染症について、医
コメンテーター青井さんに説明し
ていただきます。青井さん?」

 

司会の男が別の男に話を振った。

 

「はい青井です。先日までの感染症騒
ぎが収まったばかりですが、また新た
な感染症が流行の兆しを見せているよ
うです。今日はその最新情報をお伝え
したいと思います」

 

まったく、テレビに出てくるコメンテ
ーターという奴らはどうにも好きにな
れない。人の不安を煽るようなことば
かり垂れ流しやがって。俺はそんな思
いで画面から流れている音声を聞いて
いた。

 

「よろしくお願いします。それで青井
さん、今回の病気ですが、どのような
ものなんでしょうか?

 

「はい、今回の感染症は呼吸器系では
なくて、どうも運動にかかわる神経系
に影響のあるモノのようなんです」

 

「運動にかかわる神経系、といいます
具体的な症状としては、どのような
ものなんでしょうか?」

 

司会の男が質問した。

 

「それがですね、とくに音楽関係の人
ミュージシャンの方々の活動にとって
は影響が大きいのでは、といわれてい
るんですが……」

 

コメンテーターの男が言った。音楽関
と聞いておれは目をテレビの画面に
向けた。運動にかかわる神経系? 
ージシャンの活動に影響する?

 

ミュージシャンの端くれである俺は、
やや真剣になって画面を見つめた。コ
メンテーターの男は続けた。

 

「なんとも奇妙な症状なんですが、感
染すると、均等なリズムを刻むことが
出来なくなるようなんです」

 

(続きます)

 

て、ことで。

 

では、また ( ̄▽ ̄)

 

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