ダイアトニックな俺とノンダイアトニックなあいつ?

ー、まあ君のいうこともよ
くわかるんだけどさ。部長は言
った。

 

またかよ。俺は会社人生で100回目
らいにそう思った。

 

あいつ発言が、ふつうじゃないこと
が多いのは確かにそうだ。部長は続け
た。

 

ふつうじゃないことが多いんじゃなく
て、いつもふつうじゃないんですよ。
無駄なんだろうと思いながら俺は言っ
た。

 

クライアントの前で、内勤の現場と確
認したのとは全然ちがうことを約束
ちゃうんですよ。で、その後で内勤と
揉めたりしたら謝ったり説得したりす
るのって、全部私なんですから。俺は
続けた。デジャヴだ。

 

まあ、君の苦労はわかるよ。だがなあ
俺は君とあいつの関係が、ダイアトニ
ック・コードとノンダイアトニック・
コードの関係のようだとおもっている
んだ。部長は言う。

 

は?俺は聞き返した。とはいえ、また
この人の好きな音楽理論と仕事を結び
つける話にの世界にひきずりこもうと
してなっているのは、聞き返さなくて
もわかっていたのだが。

 

だからさ、ダイアトニック・コード
ていうのは、曲のキーの音だけを使っ
たコードじゃないか?君もセッション
とかやってるから知ってるだろ?で、
それ以外のコードノンダイアトニッ
ク・コードだよね?

 

ダイアトニック・コードは、曲のベー
として安定感と安心感をもたらすけ
ど、それだけだとマンネリ感も出やす
わけだよ。でも、そこにうまくノン
ダイアトニック・コードをまぶすと曲
生き生きするじゃない?部長は続け
た。

 

この人はこんな話をいつもしていて、
よく出世できたもんだ。俺は思って聞
いていた。

 

たとえば、「A列車でいこう」って曲
があるじゃない? あの冒頭3小節目
に出てくる D7 というノンダイアトニ
ック・コードが……

 

音楽の話はいいんで、つまり何なんで
すか? さすがに俺もたまらなくなっ
て言ってしまった。

ん、ああ、だからさ、俺はこのプロジ
ェクトには君というダイアトニック・
コードあいつというノンダイアトニ
ック・コードが必要だと思うわけだよ。

 

どっちかだけだと安易に流れるか、
チャメチャになるかだけど、2人いる
と適度に盛り上がって面白い展開が生
れるというね……

 

俺は部長自分の話に酔っているのを
邪魔しない程度にため息をついた。俺
別に面白い展開とかどうでもいい
ら、マンネリでも安心感のある仕事が
たまにはしたいんですけど、というこ
とをこの人に分かりやすく伝えるには
どうしたらいいか、必死に考えていた。

 

この曲じゃなかった話はフィクショ
ンですので、現実の部長や部下やダイ
アトニックやノンダイアトニックのコ
ードとは無関係です。あれ?

 

て、ことで。

 

それでは、また。( ̄▽ ̄)

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かーさじぞう?

おじいさんとおばあさん
がひっそりと田舎に暮らしてお
りました。

 

おじいさんは別にひっそりしたくはな
かったのですが、売れないミュージシ
ャンで、仕事もなくヒモ同然、という
某朝ドラのトランペッターみたいな立
場だったので、仕方なくひっそりして
おりました。

 

おばあさんから受継いだアパート
の経営でなんとか食いつないでいまし
たが、だんだん老朽化して住人も減り
家賃収入が低下の一途で、とうとうそ
年を越せるか越せないかという状況
になりました。

 

仕方なくおじいさんは、自分の CD
レコードコレクションを街で売って
急場をしのぐべく出かけていきました。
雪の降る日のことでした。

 

途中地蔵峠という所を通ると、そこに
あるお地蔵さんたちの上にが積
もっていたので雪を払ってあげました

 

に出て 中古 CD/レコードショップ
に行くと、わりとレア物を持っていた
せいか、そこそこの金額になりました。
しかし、一緒に持ってきたおじいさん
若い頃に自主製作した CD 50セット
は、

 

「すみませんが、これは扱えません
で、お持ち帰りください

 

丁重に断られてしまいました世の
中売れないミュージシャンには冷たい
ですね。

 

おじいさんは、やさぐれて自分の CD
を抱えて家に向かいましたが、途中で
また、お地蔵さんたちの雪を払い、
になって売れ残った CD を笠代わり
にお地蔵さんたちの頭にかぶせてあげ
ました。そして、

 

「雪が止んでも鳩よけにはなるだろう
ぜ、フン」

 

捨てぜりふを吐いて家に帰りました。

 

その、おじいさんとおばあさんが
ていると何やら音が聞こえました。耳
を澄ますと、どうもドナ・サマー

 

 

のようでした。

 

外に出てみると、お地蔵さんたちが、
おばあさんのアパートから出て、帰っ
て行くのが見えました。

 

あわててアパートに行ってみると、な
んと内装が全て新しくなっていました。
しかもなんだか、ミッド・センチュリ
ー・テーストオサレな内装です。部
屋の一つには置手紙があり、笠のお礼
ですと書いてありました。

 

そこで、おじいさんとおばあさんは、
アパートの名前

 

カーサ・ジゾウ

 

と変え、テレワークにいそしむクール
な人たちのワーケーション・スポット
としてとして貸出したところ、家賃収
安定し、幸せに暮らしましたとさ。

 

固定の収入の誘惑には勝てませんよね
老後は。

 

どんどはれ

 

て、ことで。

 

それでは、また。( ̄▽ ̄)

 

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アウトサイドなあいつ? インサイドな俺?

あ、あいつ突拍子もない
ことを言い出すことが多いのは
よくわかる。新しく俺の上司と
なった新任の部長は言った。

 

多いなんてもんじゃないですよ。毎回
必ずなんですから。俺は言った。

 

今度の部長は、内部からの昇格で、俺
も昔から良く知っている先輩社員なの
で、わりと気軽に話ができる。今日は
新しい体制になって最初の個人面談
のだ。

 

クライアント頼んでもいないこと
で、やりますとか言っちゃうんですよ。
それを社内に持ち帰って、現場説得
てやってもらう俺の身にもなってくだ
さいよ。俺は続けた。

 

そこはまあ、そうかもしれないが、お
かげで、お前とあいつのチームはクラ
イアントからの評価は高いじゃないか。
新部長は言った。

 

なので会社としてもそれを今すぐ変え
ますというのは、なかなか言えない
だよ。

 

結局、そうなるのか。俺はため息をつ
いた。

 

僕は思うんだが、あいつとお前の関係
アウトサイドとインサイドの関係
良く似てるんだよ。部長は変なことを
言い出した。

 

へ? 野球の話か何かですか?

 

違う違う。音楽でさ、曲のスケール
意識的に外した音を使うことをア
とかアウトサイドとかいうじゃない
か。スケールに収まっていればインサ
イド。お前もジャムセッションとかや
るから知ってるだろう?

 

え、ああ、そっちのアウトサイドです
か。俺は居心地が悪くなるのを感じな
がら言った。この部長も音楽をやると
は知らなかった。

 

そう、アウトサイドがアウトサイドで
いられるのは、インサイドがしっかり
感じられるからだろう。つまり外した
を使ってもインサイドに戻ってくる
ことで、クールなサウンドになるわけ
だからさ。アウトサイドだけじゃただ
の外れた音になってしまうだろ?

 

お前がインサイドでちゃんと落ち着か
せてくれるからクールなチームでクラ
イアントの評価も高いというわけじゃ
ないか。まあ、お前の評価については
もう少し本部長とも話してみるからさ
……

 

新部長は、そういって話を続けたが、
俺の耳にはもはや入ってこなかった。
だいたいその「クールなチーム」ての
はなんなんだ。

 

があの同僚と別れて仕事をすること
今年もなさそうだ……。それにして
もなんでこの会社の管理職は、たとえ
話を音楽でばっかりするんだ? それ
管理職になる要件なのか?

 

俺は、管理職登用試験楽器を演奏
部長候補たち、という奇妙な絵柄
思い浮べながら、新部長の話が終わる
のを待っていた。

 

このお話はフィクションですので、
現実の会社の人事体制、新部長、個人
面談、音楽の趣味とは無関係です。お
そらく。

 

て、ことで。

 

では、また。( ̄▽ ̄)

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フォーモすみません?

いうわけで、われわれ○○
担当チームとしては……

 

は会社の所属部署の定例の合同オン
ライン会議に参加していた。部署内に
はクライアントごとにチームがあって
業務の進捗状況を各チームが報告する
のだが、正直他のチームの報告を聞い
ていても、知ってることばかりなので

 

無意味

 

だと思うものの、誰もそれを言い出せ
ないのだ。なんせ、本部長が出てきて
レポートを聞くために開催されるとい
ふれこみで始まった会議だ。

 

だが、実際のところ、本部長が会議に
出てくるのは月に一度あるかないかで、
たいていは、部長が代わりに聞くとい
うことになり、形骸化が著しいのだ。

 

俺は、会議ソフトカメラを切り、別
メール対応などをしていた。そのく
らいの会議なのだ。つまりみんな、

 

やってる感

 

醸し出すためだけにやっているわけ
だ。

 

そうこうしているうちに、俺は例の
僚との打合せをする時刻を過ぎている
ことに気がつき、会議のチャット

 

次の打合せがあるので失礼します

 

と打込んで、退出のボタンを押した。

 

俺が、同僚とのミーティングに入った
とたん同僚は、遅いぞ、ときつい口調
で言ってきた。

 

すまん、すまん。例の本部長のいない
本部長ミーティングが終わらなくて、
いま抜けてきた。と俺は言った。

 

なんだ、お前まだあんな会議出てるの
か。あんなもの出るだけ時間のムダ
きまってるだろう。同僚は言った。

 

考えてみれば、会議に同僚はいなかっ
。だが、同僚も俺と同じチームなの
だから本当なら参加しているべきなの
だ。つまり奴は会議をサボっていた
だ。

 

だって、たまに本部長が出てくること
だってあるじゃないか。俺は言ったが、
同僚は、そんなもの本部長のスケジュ
ール確認すれば、今日外出している
ことぐらいすぐわかるだろうと切り返
してきた。

 

案外、まめにそういうところをチェッ
して会議に出るか出ないか決めてる
んだな。俺はそう思ったが、口には出
さなかった。

 

会議に出ないと批判されたり、自分が
忘れられてしまいそうで心配なんだろ
う。そういうのをフォーモって言うん
だ。

 

フォーモ?俺が聞き返すまもなく、同
僚は続けた。

 

だいたい、お前がそうやって時間をム
ダにしているから、俺の仕事ばかり増
えるんだ。同僚は嵩にかかって文句を
言い始めた。

 

もうちょっと要領良くやらないから、
クライアントからの依頼の対応だって
いつも後手に回っているだろう。

 

ジャムセッションなんてしょうもない
ものばっかりやってるから、緊張感と
かスピード感のない仕事しかできない
んだ。俺をみろ……同僚の話は、いつ
ものように自分のやっているギターデ
ュオがいかに素晴しいものかの自慢
移っていた。

 

フォーモでもなんでもいいから、これ
なら前の会議のほうがまだましだ。
れて仕事もできるし。俺は思った。

 

俺は、マウスで「退出」ボタンを押す
のを必死でこらえていた。

 

※このお話はフィクションなので、現
実の会社や会議や本部長やらとは無関
係です。たぶん。あ、フォーモという
のは FOMO (Fear of Missing Out) つま
「取り残される恐怖」という意味で
す。

 

て、ことで。

 

それでは、また。( ̄▽ ̄)

 

 

もしもセッションホストが料理のお兄さんYouTuberだったら

い!! 青井で〜〜す!

 

え、えーとですね。今日は、セッショ
ンホストってことでやってみたいと思
います。やるはですね、

 

Bye Bye Blackbird

 

というシュタンダードでしゅ。でしゅ
って、あれ? えー、すでに2曲ほど
やって、出来上っております。絶好調!

 

セッションではよくやられる曲……な
んですが。私がやるからには、至高の
Bye Bye Blackbird ということでい
きたいと思うわけでございます!

 

ということで、まずは気合を注入した
いと思い@#$%&()¥??!

 

(ジョッキに氷とウィスキーと炭酸水
を注いで飲み干す)

 

ということで、今日の材料としまして
はですね、ピアノ、ギター、ベース、
ドラム、トランペット、サックス各1
という感じですかね。それ以外の調味
料は概要欄を見てください。

 

で、この曲は、前半コード進行の動
きが少なくて、後半になると色々動き
出すって感じなんですが。

 

このAメロの6小節目にですね、いわ
ゆるトニック・ディミニッシュという
コードで味付けするかってことなんで
すけど、私はこれ、絶対入れていただ
きたいと思うわけです。

 

ディミニッシュじゃない普通のツー・
ファイブ入れたりするのもあるんです
けど、私は断固入れる派です。ここが
ポイントです。

 

この上に b5 のブルーノートなんかが
ひと振りかかったりすると、味に深み
が出るつーかね。

 

ディミニッシュ・コード嫌いって人も
結構いるんですが、一度この味を知る
とやみつきになりますよ。

 

あとはCメロでちょっと転調したりし
ますけど、まあ、その辺はたいしたこ
とないです。

 

て、ことで、それでは作ってじゃない
演奏していきたいとおもいます。いい
ですか、せーの。

 

くー、いいなあ。このディミニッシュ
たまんね〜。

 

ご家庭でもぜひ一度お試しくださいね
〜〜

 

このお話はフィクションですので、
現実の料理のお兄さん、YouTube チ
ャンネルやジャムセッションなどとは
無関係ですたぶん。

 

て、ことで。


それでは、また。( ̄▽ ̄)

 

スタープレーヤーの悲劇?

の日、俺は少しばかり浮れ
た気分久しぶりに出社した。

 

なぜ浮れていたかというと、ついにあ
の同僚と別れて仕事をすることになっ
たからだ。

 

その理由が、社長発案で社内の優秀
「スタープレーヤー」が集められて
「ドリームチーム」が作られることに
なり、それにあの同僚が選ばれたとい
うのは、かなり(というかすごく)
にくわなかった。だがしかし、それを
上回る解放感で、俺は浮れていたのだ。

 

その日は、新たなチームの顔合せをし
たい、最初だからリアルでという部長
声掛けで、出社することになった。
俺にはまったく異存はない新たな仕
事仲間が誰になるか、それにも興味が
あった。

 

俺は、会議室のドアを開けた。

 

と、そこには部長が1人で座っていた。

 

おはようございます。俺は言った。

 

お、おう、おはよう。部長は言ったが
なにか歯切の悪い挨拶だった。

 

私の新しい仕事のパートナーはまだ来
てないんですね? 俺は尋ねた。

 

うん……それなんだけどな。実はちょ
っと問題があって。

 

問題? 俺はおうむ返しに聞いた。

 

そう……。つまりさ、ほら、よく色ん
バンドのエース級を寄せ集めて、
しいバンド組むなんてことあるだろ?

 

は? 何を言ってるんだこの人は?
俺は思った。また音楽の話か?

 

だけどさ、そういうのって、なかなか
うまく行かないじゃない? みんな
強すぎて、空中分解したりして。
部長は続けた。

 

俺はとても嫌な予感を感じないではい
られなかった。

 

……でさあ、例のあの社長のプロジェ
クトなんだが……

 

部長は説明を始めた。早い話、社内の
スーパープレーヤーたちが集められた
が、初回の会議から仲違いになって、
お互いこんな奴らと一緒に仕事はでき
ない、ということになったらしい。

 

つまり、社長プロジェクトは、白紙に
戻ったわけだ。

 

俺はさあ、最初から嫌な予感してたん
だよ。本部長にも言ったんだけどなあ。
部長は、俺に目を合わさないで言った。

 

で、まあ、すまんが……

 

……ちょ、ちょっと待ってくださいよ。
俺はいった。じゃあ、次の仕事の俺の
パートナーは……

 

と、そこで会議室のドアが開いた。

 

そこに誰がいるか、俺には分かってい
が、そちらを見る勇気は出てこなか
った。

 

このお話はフィクションですので、
現実の会社、組織のスタープレーヤー
やドリームチームなどとは無関係です
たぶん。

 

て、ことで。


それでは、また。( ̄▽ ̄)

 

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ウォーキング・イン・リズム??

て、天気もいいし歩いて
こうか?

 

俺は同僚に言った。

 

ずいぶんと久しぶりにクライアント
訪問する出張に来ている。新幹線の駅
を降りて、クライアントの社屋まで歩
こうと言ったわけだ。駅から歩いても
10分程度の所なのだ。

 

何言ってるんだ、タクシーだろう。同
僚はバカにしたいつもの言いかたで俺
に言った。

 

会社に請求すればすむのに、何が悲し
くて歩く必要があるんだ?

 

でもさ、ここんところ在宅勤務の日が
多いから運動不足だし……俺は説得
しようとしたが、聞くような同僚じゃ
ないのは明確だった。

 

やだね。どうしても歩きたければお前
1人で歩けよ。俺はタクシーで行く。

 

結局、俺は折れてタクシーに乗った。

 

……

 

いやいや、本当に久しぶりだねえ。得
意先の部長エントランスのロビー
われわれ2人を出迎えて言った。また
会えてうれしいよ。

 

私どももまたお会いできてとても嬉し
いです。同僚は俺に向かう時とはうっ
てかわった愛想の良さで言った。早速
お打ち合せをしたいのですが。

 

おお、そうだな。それで、最近私は
ォーキング・ミーティングというのを
実践してるんだが、今日はきみたちと
やってみたいと思って待っていたんだ。

 

ウォーキング・ミーティングですか?
同僚はおうむ返しの返事をしたが、す
でにその顔は曇っていた。

 

そう、まあ文字通り歩きながらミーテ
ィングするってことなんだが、これが
なかなかいいんだよ。会議室じゃ生れ
ないアイデアが湧いたりするんだ。う
ちの会社の裏は広い公園だから、そこ
を一緒に歩いて話をしよう。

 

部長はわれわれの返事を待たずに、
を出てその公園に向かって歩きだし
た。

 

は、すぐさまその後を追った同僚
俺が見た中で一番のブンむくれた顔
をしていたが、しかたなく俺の後から
ついてきた。

 

俺は部長に追い付くと言った。ウォー
キング・ミーティングって面白そうで
すねえ。

 

そう思うか? 部長は言った。アメリ
では、会議の生産性を上げる手法
して、結構採用されているそうだ。君
らも本社に戻ってもやってみるといい。

 

そうなんですかあ。俺はアメリカのこ
とはどうでも良かったが、同僚の仏頂
を見るのが面白くて、笑いをこらえ
ながら部長と話をつづけた。

 

たまにはこんな出張もあっていいな。
そんなことを思っていた。頭の中では
楽しげなマーチのリズムが鳴っていた。

 

このお話はフィクションですので、
現実の会社、出張、ウォーキング・ミ
ーティングとは無関係です。なんじゃ
そりゃ。

 

て、ことで。

 

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あいつと俺と炒飯とスープ(とチャーリー・ワッツ?)

ういいかげんにあいつと別
のチームで仕事したいんですよ。

 

俺は、上司との定期的な成果面談(最
近はオンラインだが)で、改めて言っ
た。あいつというのは、例の同僚のこ
とだ。

 

いいかげんうんざりしてるんです。あ
いつは自分のことしか考えてないし、
なんでも自分の成果に見せようとする
し。俺は、日頃の思いをぶちまけてい
た。

 

まあ、君がそう思うのもわからんじゃ
ない。上司である部長は言った。また
そのせりふかよ、俺は思った。

 

だが、これまでも繰り返し言っている
と思うが、君たち2人がチームとなっ
ていることが、とても良い効果をもた
らしていると私なんかは思うんだがね。
部長はこれまた過去の面談と同じよう
なことを繰り返した。

 

正直、そのお言葉は耳にタコができる
くらいきいてます。俺は反論した。

 

私だけじゃない、クライアントさんか
ら見てもそうだとおもうんだがなあ。
部長は続ける。

 

そりゃ、確かにあいつは目立ちたがり
で、成果をひとりじめにしたがるし、
口は悪いし、思いやりはないし、自分
勝手だが……。

 

わかってるじゃないですか。私の身に
もなってくださいよ。俺は懇願した。

 

だがなあ、ほら、ローリング・ストー
ンズだってミック・ジャガーキース
・リチャーズだけで成立ってるわけじ
ゃなくてチャーリー・ワッツが後ろ
がっちり支えていたからこそっての
あるじゃないか。

 

はあ。また部長の音楽がらみの説得
始まった、と俺は思った。

 

チャーリー・ワッツ、残念なことをし
たなあ……。部長は俺のことより、ス
トーンズの行く末を心配しているよう
に見えた。

 

えーと、あの、部長……。

 

あ、いや、すまん。だからさ、ほら、
俺、街の中華料理屋とか行くの好きな
んだけどさ。で、ほら、そういう何て
ことない中華屋炒飯とか食べるわけ
よ。部長はまた急に話題を転換した。

 

炒飯、ですか?

 

そう、で、炒飯もいいんだけど、それ
付いてくるスープあるじゃない?あ
のスープってなかなか他では飲めない
だったりするんだよね。俺なんか、
あのスープが飲みたくって、炒飯を注
文したりするわけ。部長は急にまた
になって言う。

 

君たちの組み合わせなんてのも、なん
かそんな切り離せない組み合わせに思
えるんだよね。部長は続けた。

 

……つまり、俺は炒飯のスープってこ
とか? 俺は絶望的な気持ちで、部長
の中華話を聴いていた。しかも昼前な
で、腹が、減った……。

 

外に出て店をさがそうやけ食いして
やる。俺はそう思って部長の話が終わ
るのを待ちわびていた。

 

このお話はフィクションですので、
現実の会社、同僚、部長、炒飯とは無
関係ですよ。ほんとに。

 

て、ことで。

 

それでは、また。( ̄▽ ̄)

 

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ベース・ソロは○○を誘発するか?

たまたュージシャン・ジ
ークなんですが。

 

こんなジョークがありました。ちょっ
長いんで、どうしようかと思ったの
ですが、やっぱり紹介しようかな、と
いうことで……

 

ある夫婦マリッジ(結婚)・カウン
セラーの所に相談にきました。彼らの
問題は、夫婦の間に会話がない、とい
うことでした。

 

もう長いこと会話していないんです。
はいいました。

 

会話するきっかけも話題も見つけられ
ないんです。とはいいます。

 

わかりました。カウンセラーは言って、
こうやってここにいらしたのがいいき
っかけじゃないですか。どうです、こ
こで会話してみませんか? と2人に
会話をするように促しました。

 

しかし、2人は目を合わせることもな
く、会話は始まりません。

 

カウンセラーは、何度か会話させるこ
とを試みましたが、成功しません。
ると、彼は突然立ち上がって部屋を
ていきました。

 

しばらくして、カウンセラーはなんと
ウッド・ベースを持って部屋に戻って
きました。

 

そして、驚いている夫婦の前で、カウ
ンセラーはおもむろにそのベースで
ース・ソロを弾き始めたのです

 

するとどうでしょう、2人は急に話を
したくてたまらなくなり、ついに
ぶりかで会話を始めたのです。

 

ベース・ソロが終わると、2人はカウ
ンセラーに、どうして急に会話ができ
るようになったんでしょう? と尋ね
ました。

 

いやなに。カウンセラーは言いました。

 

人っていうのはベース・ソロが始まる
と話をしないではいられない生き物
んですよ。

 

(おしまい)

 

て、ことで。

 

それでは、また。( ̄▽ ̄)

 

神様とミュージシャンとの違い?

れまでにも、海外の音楽に
連したジョークを色々とご紹介し
てきまして。

 

もときどき面白いジョークがないか
ネットをパトロールしてるんですけど
ね。

 

ただ、あるにはあるんですけど、どう
してもダジャレとか言葉遊び系が多い
んですよね。例えば……

 

Q. How do you make a bandstand?
A. Take away their chairs!

 

というのがありまして。

 

この bandstand というのは屋外にあ
屋根の付いた演奏用のステージを指
します。なので元々の質問の意味は、
「どうやって野外ステージを作るのか
?」ということなんですが。

 

これを How do you make a band
stand? と band と stand を分けて
にすると、「どうやってバンドを立
たせるのか?」という意味になります
よね。

 

それで、「椅子をとっぱらっちまえば
いいんだよ!」という答えになる、と
いうことなんですが……こうやって
すると、全然面白くないですよねえ。

 

なので、なかなか自信を持ってご披露
するようなものがないんですが。

 

そういえば、こういうのはいかがでし
ょう?

 

Q. 神様と指揮者の違いは?
A. 神様は自分を指揮者だとは思って
いよね。

 

というんですけどね。

 

指揮者が自分を神様だと思っている
いう皮肉な訳ですが。まあ、これ別に
指揮者じゃなくてもいいよな、とか思
って調べてみると、「指揮者」のとこ
ろが「ラリー・エリソン」になってい
るバージョンが出てきたりしました

 

★ラリー・エリソンはオラクルという
会社の、日本びいきでも知られる色々
話題の多い創立者(元CEO)です。そ
のうちイーロン・マスク・バージョン
が出てくるかもしれません。

 

音楽系の人物では何かないかなと探し
たら、

 

Q. 神様と(U2の)ボノの違いは?
A. 神様は自分をボノだと思ってダブ
リンの街を歩き回ってないよね。

 

というのが出てきました(U2 はアイ
ルランドのバンドです)。U2 ファン
(というかボノのファン)のみなさん
怒らないでくださいね。

 

個性の強い人は色々言われますなあ、
という、そんなお話でした。

 

て、ことで。

 

それでは、また( ̄▽ ̄)

 

ノー○ード、○ーコード??

まや企業における DX つま
りデジタル・トランスフォーメ
ーションの流れは……

 

俺は、PC の画面の向う側で話してい
コンサルティング会社だかの男
集中しようとしていた……が、なか
なかそれが難しいことは最初からわか
っていた。社内研修の一環のオンライ
ン・セミナーなのだが。

 

そもそも、IT俺の得意な分野じゃ
ないし、俺が望んで参加しているわけ
でもなかった。本来俺の所属する部の
部長が参加すべきセミナーなのだ。

 

それが、昨日突然部長から連絡があっ
て、急な予定が入ったので、代わりに
受講してくれと言ってきたのだ。急な
予定といったって、ホントかどうかあ
やしいが、そうやって頼まれると断り
づらいものだ。

 

しかたなく、俺はよくわからない企業
デジタル・トランスフォーメーショ
ンの話を朝から聞いていた。が、正直
色んな専門用語についていけず、開始
から10分するかしないかのうちに、
子状態になっていた。

 

……ですので、……を加速化するため
には、このロー…ードノー…ード
よるプラット…ームの開発…今後、ま
す……重要……

 

次第に講師の話す遠ざかっていく
ように思えた。俺は耳を凝らして聞い
ていたのだが。

 

……さん、○○さん!

 

俺は、自分の名前を呼ぶ講師の声でわ
れに還った。まずい、なにか質問され
ているらしい。

 

あ、は、はい、すみません。

 

俺は、あわてて返事をした。

 

○○さんは、このローコードやノーコ
ードについてどのように思われますで
しょうか?

あー、えーと、そうですね。ローコー
ギター開放弦を使って、特に
コースティック・ギターらしい音を出
すのには重要ですが、アンサンブル
には使い方次第ですよね。ノーコード
の部分は、コードが鳴らないので、メ
ロディーやリズムに耳がいくため……

 

そこまで言っておれは、他の連中
いをかみ殺しているのに気がついた。

 

講師はしばらくあきれたような顔をし
ていたが、俺の行ったことを全く無視
して、別の人間に質問を始めた。

 

俺は、IT 系のセミナーに出ていたこと
をそこでようやく思い出していた……

 

すると、参加者の中に例の同僚の名前
があることに気がついた。奴も出てい
たのか。

 

俺は、セミナー後皮肉たっぷりのメ
ールが同僚から送られてくることを確
信して、頭を抱えた。

 

このお話はフィクションですので、
現実の企業の DX やプラットフォーム
開発や社内研修のセミナーとは無関係
です。ちなみにここでいうローコード
とかノーコードというのは、プログラ
ム開発言語を使ったコーディングを全
く、あるいはほとんどすること無くア
プリケーションの開発を行うことだそ
うです。知らんけど。

 

て、ことで。

 

それでは、また。( ̄▽ ̄)

 

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ファ○マをリハモ??

の某コンビニチェーンの、
ファ○リー○ートといえば、思
い出されるのはあの入店時に鳴
るチャイムの音ですよね。

 

あのメロディー、実は正式なタイトル
があるって知ってました?私も今回調
べてみて初めて知ったのですが、

 

メロディーチャイムNO.1 ニ長調 
作品17「大盛況」

 

……というのだそうです。詳しいこと
はこちらをご参照ください▼▼▼

 

そんな「大盛況」ですが、昔、アラカ
ンセッションでこのメロディーをネタ
にセッションしたことがありまして。

 

で、今回その時考えたアレンジ、とい
うか、コード付け(リハーモナイゼイ
ション)を思い出して、遊んだ動画
作ったので、今日はまあそれをご紹介
しようか、と。そんなわけでございま
す(ヒマなのか?)。

こちらなんですが▼▼▼

 

考えてみたら、原曲「ニ長調」なの
で、Dメジャーでやるべきでしたね。
まあ、気がつく前に撮ってしまった
で、ご容赦ください(笑)

 

みなさんも、色々な曲のコードを変え
て楽しんでみてはいかがでしょう?

 

て、ことで。

 

それでは、また( ̄▽ ̄)

 

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田舎のギタリストと都会のギタリスト

舎のギタリストがSNSで知
りあった都会のギタリストを自
宅に招待しました。

 

田舎のギタリストは都会のギタリスト
自宅に作ったスタジオに招き入れ、
自慢の大出力のアンプギターを繋い
で弾いてみせました。

 

都会のギタリストも最初のうちは喜ん
で大音量でギターを弾いていましたが、
そのうちにこういいました。

 

「ギターを弾くのはこれくらいにして
ライブハウスにでも行って、音楽を楽
しみながら酒と食事でもどうだい?」

 

「ライブハウス? そんなものはこの
にはないよ。この村に外からミュー
シャンが来たのは、3年前の盆踊り
最後だな」

 

そうすると、都会のギタリストは、

 

「君はこんな退屈な生活をよく暮らせ
るな。ねえ、僕のところへ来ない? 
そうすれば、面白いことがいっぱい経
験できるよ」

 

といいました。

 

田舎のギタリストは、それもいいなと
返事をしたので、2人は連れ立って都
会に向かいました。

 

自分の住む町に着くと、都会のギタリ
ストは田舎のギタリストをお気に入り
のライブハウスに連れて行き、楽しい
時間を過ごしました。ライブが終わる
と2人は上機嫌で、都会のギタリスト
の住むマンションに帰りました。

 

「いやー、ご機嫌だなあ。良いライブ
だった。ギタリストも良かったし。あ
のリフはカッコよかったな」

 

田舎のギタリストは、都会のギタリス
ト部屋にあったギターを手に取り、
ンプに繋げてかき鳴らしました。する
と、隣の部屋の住人が、壁をドンドン
と叩いて「うるさい!」とどなりまし
た。

 

都会のギタリストは慌てて、

 

「こんな夜中にアンプに繋いでギター
を弾いちゃだめだよ」

 

そういって、田舎のギタリストからギ
ターを取り上げました。

 

すると、田舎のギタリストはいいまし
た。

 

家でギターを好きなだけ弾けないよ
うな生活はごめんだね。田舎なら、ど
んだけ弾いても文句いわれないから、
僕は田舎に帰るよ」

 

そういって、ドアを開けて出て行こう
としましたが、ちょうどそこに、都会
のギタリストの妹が帰ってきました。

 

「あら、こんばんは。あなたが兄のお
友だち? もう帰っちゃうの?

 

「あ、いえ。ちょっと外の空気が吸い
たかっただけですぅ」

 

都会のギタリストの妹がなかなかの美
だったので、田舎のギタリストはそ
のまま都会に居つきましたとさ。

 

教訓:結局それかよ

 

て、ことで。

 

では、また  ( ̄▽ ̄)

 

クビきりスズメ

かしむかし、あるところに
の良いおじいさんとちょっと性格
的にファンキーなおばあさがお
りました。

 

二人は小さなカフェをやって細々と暮
らしていました。人を雇うお金がなく
自分たちだけで切盛りしていたそうで
す。店ではおじいさんの好きなジャズ
や AOR の曲を流していて、それを聴
くのが好きな客がたむろっていました。

 

ある日、1羽のスズメがやって来て、
「おじいさん、私はおじいさんがお店
でかけるような音楽が大好きなので、
お店で音楽を流すお手伝いをさせてく
ださい。お給料はお客さんに出すミッ
クスナッツの残りをいただければ大丈
夫」といいました。

 

おじいさんが試しにやらせてみると、
おじいさんの好みの曲にさらに自分の
テーストも加えてなかなかよい選曲
するので、手伝わさせてあげることに
しました。

 

ただ、このスズメにはずぼらなところ
があって、音楽を店でかけたあと、帰
る時に、その日かけた CD やらレコー
ドやらの後始末をせずに散らかしたっ
きりでそのまま帰ってしまうので、フ
ァンキーなおばあさんは、それが気に
入らないのでした。

 

「あのしたっきりスズメが!」といっ
て怒っていたそうです。なにこの強引
な展開。

 

ある日のことでした、その日もスズメ
が音楽をかけたあとの整理整頓をせず
に帰ろうとしたので、ついに頭にきた
おばあさんが、スズメをつかまえて
ちねちと文句をいったあげく、スズメ
クビにして追出してしまいました。

 

それを知った人の良いおじいさんは、
かわいそうに思って、スズメを探して
に行きました。そして竹薮の奥に、
スズメのお宿をみつけたのです。

 

スズメのお宿から出てきたクビを切ら
れたスズメは、おじいさんを歓待し、
後片づけをサボったことを謝りました。
そして、

 

「おじいさん、音楽かけても後片づけ
が楽なように、大容量のストレージ
曲のデータを詰込みました。小さなメ
モリスティック大きなハードディス
のどちらがいいですか?」

 

おじいさん小さなメモリスティック
でいいからと言ってそれをもらって帰
り、お店に持っていくと。そのメモリ
スティックからはおじいさんの好みの
曲が、自動的に選曲されて店のオーデ
ィオシステムから流れました。

 

その選曲が話題になり、お店に来る客
も増えて、おじいさん楽して売上
上げられるようになりました。

 

それを見たファンキーなおばあさんも、
山に行ってスズメのお宿に無理やり乱
して、大きなハードディスクを奪い
とり、店に帰ってきました。

 

すると、大きなハードディスクからは
大音量のデスメタルが流れ出し、それ
までいたお客さんは逃げ出してしまい
ました。

 

「……」

 

二人は相談して、時間帯を分けて、
から夜の浅い時間はおじいさん夜の
深い時間はおばあさんが音楽を担当す
ることにしたところ、客層が広がって
さらにお店は繁盛したそうです。

 

めでたしめでたし。

 

教訓:二毛作ってやつですね。

 

て、ことで。

 

では、また  ( ̄▽ ̄)

花咲かないじいさん

かしむかし、ある善良なおじ
いさんとおばあさんがくらしてい
ました。二人はと暮らしていま
したが、生活は苦しかったそうで
す。

 

二人がベーシックインカムを夢見てい
たある日、その犬が「ここ掘れわんわ
ん」と裏の畑で啼くので、掘ってみた
ところ、使い古されたみすぼらしいギ
ターが出てきました。

 

きたないギターだなあと思いながらも、
近所の楽器屋に持っていって見てもら
うと、なんとそれは1950年代製のビ
ンテージもののテレキャスターでした。
二人はそれを売って、生活費の足し
することができました。

 

それを見ていた隣にすむケチで意地汚
い老夫婦は、人の良いおじいさんとお
ばあさんに無理を言って犬を貸しても
らい、自分の畑に連れて行きました。
そして、犬に無理やり啼けと命令しま
した。

 

ふてくされながらも犬が啼いたので、
そこを掘ると、またまたボロっちいギ
ターが出てきました。喜んでこれを楽
器屋に持っていくと、それはハー○オ
フで1000円で売られていたジャンク
でした。

 

怒った意地汚いじいさんは、『ロンド
ン・コーリング』よろしくそのギター
を犬めがけてふり下ろしたので、可哀
そうな犬は死んでしまいました。

 

人の良いおじいさんは、悲しんで犬の
遺体を庭に埋めました。そうすると、
埋めたところから立派な木が生えてき
たのです。

 

ある晩、お人よしのおじいさんが寝て
いると、夢に犬が現れて、その木を使
ってギターを作って欲しいといいまし
た。そこで、おじいさんは、ESPの教
に通って自作のギターを作りました。

 

そして、ある春の日、町でお殿様主催
の花見歌合戦が開催されるということ
で、人の良いおじいさんとおばあさん
はそのギターを持って参加しました。

二人がステージに立つと、何もしない
のに、森山直太朗の「さくら」がギタ
ーから流れ出し、おじいさんがそれに
合せて歌い、おばあさんが森山良子の
マネをして「ざわわ〜ざわわ〜」と合
いの手を入れると、場内大受けで、二
人は沢山の賞金と投げ銭を手に入れま
した。

 

それを見た意地汚いおじいさんとおば
あさんは人の良いおじいさんから無理
やりギターを借りて、急遽参戦しまし
た。

 

二人がステージに立つと、ギターから
さくらと一郎「昭和枯すゝき」
流れ出し、会場全体が一気に暗ーい雰
囲気になり、そのままイベントは解散
になりましたとさ。

 

教訓:TPOは大切ですね。

 

て、ことで。

 

それでは、また。( ̄▽ ̄)

 

もしセッションのメンバーがことごとく共演NGだったら

い、皆さんこんにちは。本日
セッション・ホストをつとめま
す青井です。よろしくお願いしま
す。

 

はい、それでは今日はまず「サニー」
をやります。ボビー・ヘブという人の
書いた R&B の曲ですけど、多くの人
がカバーしていますね。ジャズのミュ
ージシャンもよく演奏しています。

 

16小節の短い曲ですが、そのシンプル
さがセッション向きなんでしょうね。
セッション・スタンダードとして親し
まれています。

 

え? そんなことは誰でも知ってるか
さっさと始めろ? あ、A石さん
ゃないですか。今日はギターでご参加
ですか? よろしくお願いします。

 

えーと、その他のメンバーは、と。

 

ええと、あ、O山さんギターでご参
加ですかー。

 

(小声で)ねえ、大丈夫かな。A石さ
んとO山さん共演NGじゃなかったっ
け? 知らないの? A石さんはO山
さんに俺がギター教えたとか言ってる
けどさ、O山さんはそんなつもりはな
いって言っててさ。顔合わせると険悪
になるのよ、ムードが。

 

……あ、はい。すみません。じゃあお
二人がギターで、えと、A石さんO山
さんの順番で……。O山さんそんな顔
しないでくださいよ。(耳元でささや
く)後攻めでぶっ飛ばしちゃってくだ
さいよ、ね。気持ちいいっすよ。

 

さて、ピアノは、あ、こんにちはK村
さん。よろしくお願いします。で、そ
れから、あ、Y野さんヴォーカル
入るんですかー。

 

(小声で)あのさー。なんで共演NG
ばかり入れるのよ。Y野さんの媚売る
ようなヴォーカルが嫌いって、いつも
K村さん言ってるじゃないか。ボロク
だよ。知らない? 何年このセッシ
ョンやってるのよ?

 

……えと、コホン。じゃあY野さん、
歌ですけど? え? 最初ワンコーラ
ス、スローにテンポルバートで歌いた
い? その後インテンポで? あー、
そうですかー。えと……K村さん?
なにそっぽ向いてるんですか? え?
そーゆーのには付き合いたくない?

 

んー、どうしようかなー。あ、じゃ、
その部分はY野さんとO山さんのデュ
オ中心ってことで、いいですか? O
山さん。いい? すみません、恩に着
ます。

 

えーと、それからリズム隊は、と。あ
ドラムF井さんですね、よろしくお
願いします。で、ベースは、あ、N田
さんですか。

 

(小声で)なんだよ、これ最悪だよ。
F井さんは、N田さんのベース大嫌い
なんだって。知らないの? N田さん、
いつも自分探しとか言って好き勝手な
フレーズ弾くんだよー。たまんない
ー、これ。

 

あのーF井さん、お聞きになってたか
と思うんですが、そんなような流れで
して。え? テンポルバート嫌い? 
あー、ですよねー。じゃ、ま、そこは
入らなくて大丈夫です。インテンポに
なるところからで。

 

N田さん、ルバートのとこ、好きにか
らんでいいですよ。指板めいっぱい使
ってからんでください。……そのかわ
り、インテンポになったらね、あの自
分探しの方は、ま、その、お手柔らか
ってことで、お願いしますよ。ね。

 

(小声で)なにこれ? たかだか「サ
ー」やるのになんで俺こんな苦労し
なくちゃいけないの? 一日先が思い
やられるなー。

 

え、あ、A石さん。ぐずぐずしないで
さっさとやれ? わかりましたよ。

 

じゃ、じゃあ、皆さんいいですか?
りますよ。

 

A石さんとO山さん、なににらみ合っ
てるんですか。リラックスしていきま
しょうね。

 

Y野さん、挑戦的にピアノに寄り掛か
ってK村さん見るのやめてもらえます
か? ほら、マイクの前に立って。

 

N田さん、まだ始まってないんだから、
ベースぽろぽろ弾かないでF井さん
これみよがしに天を仰いだりしないで。

 

(涙声で)それじゃやりますよ。じゃ
ギターとヴォーカルからどうぞ。

 

(小声で)……悪い、俺、今日は帰る。
あと適当にやっといて。やってられな
わ。

 

(このお話はフィクションなので、現
実のセッションとは無関係です。おそ
らく。)

 

て、ことで。

 

それでは、また。( ̄▽ ̄)

 

身体が勝手に動く?

(今回のお話はフィクションです)
る土曜日のことだ。俺と例の
同僚は、とある斎場に来ていた。

 

引退していたクライアントの元部長
亡くなったのだ。

 

葬儀は身内だけの密葬として行われた
のだが、現役の頃には幅広い人付き合
いをしていた人だったので、「お別れ
の会」というのをやることになったの
だ。

 

同僚は、この部長が地方の事業所
に行っていた時にお世話になっていた
のだが、もともと東京の人で当時は
身赴任していたそうで、「お別れの会」
は都内で行われていた。

 

混雑を避けるため、会の参列者複数
のグループに分けられ、指定された時
間に集合するようにいわれていた。こ
ういう会を実施する側も大変だ。

 

俺と同僚は、他の参列者と共に、会場
の1階の控え室で、用意された故人の
写真などを見ながら、献花をする時間
が来るのを待っていた。葬儀ではない
ので、焼香ではなく献花なのだった。

 

音楽が好きな、陽気な人だったな。俺
は言った。写真の中に、故人にわれわ
れも加わって、ライブハウスに行った
ときのものがあったのだ。

 

そうだな、まあジャズはあまり詳しく
はなかったがな。同僚は言った。おま
えのマニアックなジャズの話乗って
きてくれる人なんてそうはいないと思
ったが、口に出さずに聞いていた。

 

皆さま、それでは会場の用意ができま
したので、2階の会場にお上がりくだ
さい。案内の人間が参列者に声をかけ
た。なお、本日の献花会場では、故人
の好きだった音楽を流させていただい
ておりますので、ご承知おきください。

 

葬儀ではないので、BGM なども色々
由がきくようだ。

 

われわれは、会場に向かった。階段を
上がると、皆1列に並ばされる。俺は
同僚の後ろに並んだ。

 

そのまま、献花の列を徐々に前に進ん
でいくわけだが、そこで、案内のあっ
故人が好きだった音楽が耳に入って
きた。

 

バリー・ホワイト(とラヴ・アンリミ
テッド・オーケストラ)の「愛のテー
マ」というやつだ。

 

流麗なストリングスと、ファンキーな
カッティングのギターそしてワウワウ
のかかったギターの音が癖になる1970
年代のヒット曲だ。

 

それが終わると、時代は遡って、今度
は「モンキーズのテーマ」になった。
確かにポップ、ソウル系の洋楽の曲が
好きな人だったなあ。俺は思い出にひ
たっていた。

 

あれ?

 

俺は思った。なんだか同僚の様子が変
。なにかをこらえるように身体をこ
わばらせている。

 

その後、音楽スティービー・ワンダ
ーの「フォー・ワンス・イン・マイ・
ライフ」というこれも 1960 年代の曲
になった。スティービーがまだ10代だ
ったころの曲だ。

 

で、また同僚を見るとやはり何か変
……そこで俺は気がついた

 

奴は、音楽に合わせて身体が動くのを
必死にこらえているのだ。

間奏のスティービーのハーモニカソロ
では、本当に懸命にこらえているよう
だった。はそれを見て吹き出しそう
なるのをこれまた懸命にこらえていた。

 

なんとか献花をすませ、俺たちは1階
に降りた。俺は、会場の外に出て、同
僚の顔を見ると、こらえきれずに吹き
出してしまった。

 

なんだ、なに人の顔見て笑ってるんだ
失礼な奴だな。同僚は言った。

 

い、いや、すまん。ちょっとな。俺は
おまえ案外いい奴だな、と言いそうに
なるのを必死でこらえていた。

 

※今回のお話もフィクションですが、
一部私青井の実体験をもとに脚色を加
えております。実在のクライアント、
斎場、献花式とは無関係です。はい。

 

て、ことで。

 

それでは、また。( ̄▽ ̄)

 

 

ギタリスト・ジョークをもっと?

米の(ほとんどアメリカだと
いますが)のギタリスのジョ
ーク紹介したら、結受けが良
かったんで、調子にのって続き
やろうかと思いまして。

 

今日もいくつかご紹介したいと思います。

 

で、

 

ギタリストジョークの前提(?)とい
うのは、基本的に

 

ギタリストは貧乏だけど、自己顕示欲
の強いまともに音楽を知らないバカ

 

ということですね。

 

とくにこの貧乏ネタが多い気がします。
たとえば、

 

2人の男が道を歩いていました。1人
はとても貧乏で、もう1人ギタリス
トでした

 

なんていうのがありました。

 

貧乏ゆえに、副業をしてるわけですが、
その定番ピザデリバリーでして、

 

「玄関先にいるギタリストを追っ払う
にはどうしたらいいですか?」
「ピザの代金を払いなさい」

 

とかね。

 

ピザといえば、こんなのも

 

「Lサイズのピザとギタリストの違い
を述べなさい」
「ピザなら家族4人のお腹を満たせま
す」

 

貧乏なくせに派手なことが好きなので

 

「資産を100万ドルにするにはどうし
たらいいですか?」
200万ドルから始めて、ギタリスト
のように暮らしましょう」

 

なんていわれます。

 

自己顕示欲系でいうと、

 

「どのギタリストが上手いかどうした
らわかりますか?」
「本人が教えてくれます」

 

なんてのが有名みたいですね。

 

あと、バカ系(?)でいくと

 

「ママ、ママ、ぼく大人になったら、
ギタリストになりたいんだ」
「ジョニー、両方いっぺんは無理なの
よ」

 

なんてのがありました。大人じゃない
んだ、われわれ。

 

いかがですか? ムチャクチャいわれ
ますねえ、ギタリスト。

 

色々あるので、ちょっと続きます。

 

て、ことで。

 

それでは、また。( ̄▽ ̄)

 

ありがとうっていえなくて?

(このお話はフィクションです)
に呼び出して、すまんな。部
長がモニターの向こうで言った。
急に俺とにオンライン会議を
招集してきたのだ。

 

いえ、オンラインなので、大丈夫です。
は言った。同僚仏頂面をして黙っ
ている。どうせ、ギターの練習でもし
ていて、中断しなきゃならなかったの
だろう。

 

短くすませたいので、端的にいうが、
実は、ちょっと社内の製作部門からク
レームが入った。N社の件だ。

 

N社というのは俺と同僚で担当してい
クライアントだ。

 

クレームですか? 俺は言った。

 

うむ。うちのセクションからの製作に
ついての指示が高圧的だというんだな。
部長は言った。

 

きみたちがクライアントの意向を受け
て指示しているのはわかるが、もう少
穏やかな物言いはできないものかね。
忙しいところすみませんが、とか、
つもありがとうございますとか、そん
言葉を入れるだけでも印象は大分変
わると思うぞ。

 

俺が恐れていたことが起こったようだ。
大体いつも同僚の社内への指示は、
圧的相手への配慮とかそういうもの
一切ないメールでも、やって当然
というような書き方をする。はどち
らかというと裏でフォローに回るほう
だ。

 

部長も、俺の問題ではなく同僚のこと
だというのはわかっているのだろう。
モニター越しなので、どちらの顔を見
て話しているのはわからないが……。

 

ちょっと待ってくださいよ。社内に指
示を送るのになんでこっちがそんな気
を使わなきゃならないんですか。同僚
が言った。

 

そう言うけどな、社内の連中だって
だ。言われ方一つで、指示を受けと
気持は大分変わるもんだ。部長は諭
すように同僚に言った。

 

それに、話がおおごとになりつつある。
向こうの連中はこのままならあっちの
本部長に話を上げると言ってる。うち
の本部長が向こうの本部長に責められ
るというのは社内政治的にもよろしく
ない。

 

そこが本音か、と俺は思った。2人の
本部長は同期で出世を争う仲だ。

 

ともかくだ、アメリカの研究にもある
そうだが、メールに相手の感謝の言葉
を書いて頼みごとをするだけで、その
通りやってもらえる確率は大きくアッ
するそうだ。部長は続けた。

 

別に本気でそう思わなくてもいいから、
ひと言「いつもありがとう」という言
葉をメールに入れてみたらどうだ。き
みたちも音楽やるそうじゃないか。音
楽を一緒にやれる仲間への感謝の気持
を思い出してみたらどうかな?

 

わかりました、気をつけます。俺は言
った。同僚はふて腐れた顔で黙ってい
る。こいつが音楽仲間に何を思ってい
るのか、あまり知りたくない気もした。

 

頼むよ。こういうのは普段から口にし
ていると気軽に使えるようになるもん
だ。ちょっと練習してみようじゃない
か。何を思ったのか、部長は言った。

 

今日は文句を言って申し訳ないが、2
人の働きにはいつも感謝している。
りがとう。部長はそういって頭を下げ
た。

 

こんなぐあいだ。2人もお互いにやっ
てみたまえ

 

……えぇ? と俺は思った。

 

気まずい沈黙が流れた。

 

ここは俺から言うしかないか。しかた
なく俺は同僚に向かっていった。

 

い、いつもありがとう。

 

自分でも顔が引きつっているのがわか
る。

 

同僚ばかばかしくてやってられない
という顔をしたが、それでも、口を開
いて言葉を発しようとした。

 

あ……

 

こいつの口から、「ありがとう」とい
う言葉を聞くのは前代未聞だ。俺はな
んだか知らないが緊張した。

 

あ……

 

部長もモニター越しに固唾をのんでい
る。

 

あ……明日の会議で居眠りするんじゃ
ないぞ。同僚は言った。

 

モニターの向こうで、部長が椅子から
ずり落ちそうになるのをこらえるのが
見えた。

 

社内のクレームは収まりそうもないな、
俺は思った。

 

このお話はフィクションなので、現
実の社内クレーム、上司の出世争い、
い○も○が○りなどとは無関係です。
たぶんね。

 

て、ことで。

 

それでは、また。( ̄▽ ̄)

 

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もしセッションホストが講談師だったら(続き)

こちらの続きです)
日のメンバーは、と見れば……。

 

鍵盤ギター、ベース、ドラムが一人
っついて、あとはテナーサックスに、
ペットに、おっとトロンボーンですか。
なかなか錚々たる面々でございますな。

 

それじゃあ、まあ一つ奇をてらわず
オーソドックスというやつで参りまし
ょうか。そういたしますと(パン)

 

まずこの曲出だしが肝心で、ピアノ
イントロがこれはもうおきまりとい
うものがございまして。キーはCです
がこのAのフラットといいますかGの
ャープが入ってくる。印象的な音使
いのイントロでございます(パパン)

 

その後、曲の構成はと申しますと、
メロ8小節2回、そのあとBメロ8
小節Aに戻ってまた8小節という。
いわゆるAABA32小節というよく
ある流れになっておりまして(パパパ
パン)

 

勢ぞろいされた手練の皆さまには、テ
ーマの後のソロも馴れたものでござい
ましょうが、僭越ながらポイントを申
し上げますと、まずはAの3, 4小節目
D7(II7)のところでございます。

 

ここで、何のスケールを弾くのか?
ブンスコードでございますから、常道
ミクソリディアンか? それとも
からリディアン・ドミナントを繰出
すのか?(パン)このへんが常識的な
ではございます。

 

あるいはDのホールトーンスケール
いう秘伝の変化球も考えられるところ
でござますが、さて? お手並み拝見
いや拝聴させていただきましょう。

 

その後Bメロの前半4小節が、Fメジ
ャーのワンコードという、下手すると
ダレてしまいかねない進行になってお
りますが、ここは裏でダイアトニック
コードの進行を脳内で想定してソロを
とる、というような技が求められます
(パンパン)

 

それから、ソロの後、この曲にはセカ
ンド・リフというのがございます。今
日は3管という願ってもない編成でご
ざいますので、これはぜひ入れていた
だきたい。(パン)

 

ホーン隊一斉のセカンドリフドラム
ソロのやり合い、いわゆる4バース
いう形でAメロ。Bメロんところは全
面ドラムソロで、最後またAメロでの
掛合いという形で、ワンコーラス(パ
パン)……ぜひ、お願いいたしますね。

 

そして後テーマの最後エンディング
もまたお決りのフレーズがございます。
Aトレイン・エンディングという名前
さえついているという、ラスボスのよ
うなエンディングでございますが。

 

まあ、落着いてやりさえすれば、そん
なに難しいもんではございませんが、
そこはそれ(パパンパパンパパパン)
最後の最後というところで、ムダな力
が入ってずっこける、という失敗もよ
くおこりますんで(パン)画竜点睛を
欠かないよう、よろしくお願いいたし
ます。

 

ま、そうはいっても、間違えたところ
で今の世の中、腹を切れとか島流し
か、そんなことにはなりませんがね。
ここをぱしっと決めれば「でかした、
あっぱれ。いい出来だ」という声もか
かろうというもので(パン)このA列
車の旅も、大団円でございます。

 

ありがとうございました。

 

……あ、そうじゃなかった演奏これか
でしたね。すいませんね、ディレク
ションで盛り上がっちゃって。えーと、
それでは皆の衆よろしくお願いいた
します。

 

せーの

 

※このお話はフィクションですので、
現実のジャムセッション、講談師とは
無関係です。きっと。

 

て、ことで。

 

それでは、また。( ̄▽ ̄)