クビきりスズメ

かしむかし、あるところに
の良いおじいさんとちょっと性格
的にファンキーなおばあさがお
りました。

 

二人は小さなカフェをやって細々と暮
らしていました。人を雇うお金がなく
自分たちだけで切盛りしていたそうで
す。店ではおじいさんの好きなジャズ
や AOR の曲を流していて、それを聴
くのが好きな客がたむろっていました。

 

ある日、1羽のスズメがやって来て、
「おじいさん、私はおじいさんがお店
でかけるような音楽が大好きなので、
お店で音楽を流すお手伝いをさせてく
ださい。お給料はお客さんに出すミッ
クスナッツの残りをいただければ大丈
夫」といいました。

 

おじいさんが試しにやらせてみると、
おじいさんの好みの曲にさらに自分の
テーストも加えてなかなかよい選曲
するので、手伝わさせてあげることに
しました。

 

ただ、このスズメにはずぼらなところ
があって、音楽を店でかけたあと、帰
る時に、その日かけた CD やらレコー
ドやらの後始末をせずに散らかしたっ
きりでそのまま帰ってしまうので、フ
ァンキーなおばあさんは、それが気に
入らないのでした。

 

「あのしたっきりスズメが!」といっ
て怒っていたそうです。なにこの強引
な展開。

 

ある日のことでした、その日もスズメ
が音楽をかけたあとの整理整頓をせず
に帰ろうとしたので、ついに頭にきた
おばあさんが、スズメをつかまえて
ちねちと文句をいったあげく、スズメ
クビにして追出してしまいました。

 

それを知った人の良いおじいさんは、
かわいそうに思って、スズメを探して
に行きました。そして竹薮の奥に、
スズメのお宿をみつけたのです。

 

スズメのお宿から出てきたクビを切ら
れたスズメは、おじいさんを歓待し、
後片づけをサボったことを謝りました。
そして、

 

「おじいさん、音楽かけても後片づけ
が楽なように、大容量のストレージ
曲のデータを詰込みました。小さなメ
モリスティック大きなハードディス
のどちらがいいですか?」

 

おじいさん小さなメモリスティック
でいいからと言ってそれをもらって帰
り、お店に持っていくと。そのメモリ
スティックからはおじいさんの好みの
曲が、自動的に選曲されて店のオーデ
ィオシステムから流れました。

 

その選曲が話題になり、お店に来る客
も増えて、おじいさん楽して売上
上げられるようになりました。

 

それを見たファンキーなおばあさんも、
山に行ってスズメのお宿に無理やり乱
して、大きなハードディスクを奪い
とり、店に帰ってきました。

 

すると、大きなハードディスクからは
大音量のデスメタルが流れ出し、それ
までいたお客さんは逃げ出してしまい
ました。

 

「……」

 

二人は相談して、時間帯を分けて、
から夜の浅い時間はおじいさん夜の
深い時間はおばあさんが音楽を担当す
ることにしたところ、客層が広がって
さらにお店は繁盛したそうです。

 

めでたしめでたし。

 

教訓:二毛作ってやつですね。

 

て、ことで。

 

では、また  ( ̄▽ ̄)

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