演奏を盛り上げる雑音?の話

ル・エヴァンズ・トリオ
アルバム
『ワルツ・フォー・
デビー』という
超有名盤があり
ます。

 

なんでも日本だけでこれまでに50万枚
以上売れてゴールド・ディスク認定
受けているそうです。これまで世界中
で一番売れたジャズのアルバムは、マ
イルズの『カインド・オヴ・ブルー』
でしょうが、日本に限ればこっちの方
が売れているのかもしれません。

 

エヴァンズのピアノポール・モチア
ンのドラム、そしてベースは録音の10
日ほど後に自動車事故で亡くなってし
まうスコット・ラファロ。このトリオ
最後の瞬間を捕らえたライブ盤とい
ったドラマティックな背景もあり、色
々と語られることの多いアルバムです。

 

私もこのアルバムは好きで、よく聞く
のですが……。実はこのアルバムには
トリオ3人に加えてプラス1の重要な
レイヤーがいるんですね。それは、

 

ジャズ・クラブの中の雑音

 

なんです。

 

このアルバムはヴィレッジ・ヴァンガ
ードという有名なジャズ・クラブ(日
本で言うライブハウス)で録音された
ものなんですが、その店内のざわめき
とか食器の触れ合う音とかの音楽的に
雑音とされるような音が、はっきり
と聞こえるように録音されています。

リバーサイドプロデューサーオリ
ン・ニュースキープレコーディング
・エンジニアがどこまで意図的にやっ
たことかはよく知りません。背景の音
がよく聞こえるのは、ピアノ・トリ
という演奏フォーマットのせいもある
でしょう。

 

しかし、ともかくも私はこの雑音(と
いうか環境音)のおかげで、このアル
バム(と姉妹盤の『サンデー・アット
・ザ・ヴィレッジ・ヴァンガード』
聴き手を逆にトリオの演奏により引
き込んでくれるように思います。

 

カフェの環境音は人を集中させる効果
があるとどこかで読みましたが、そん
なことと関係してるんでしょうかね?

 

別の考えを持つ人もいるようで、この
演奏を前にしてペチャクチャ喋ったり
飲み食いしたり信じられない、とか
ったりする意見も見ましたけどね。

 

皆さんはどう思われますか?

 

て、ことで。

 

それでは、また。( ̄▽ ̄)

 

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チケット売りのギター小僧

どく寒い日でした。雪も降
っており
すっかり暗くなり、も
う夜。明日は大
晦日という日で
した。

 

そのギター弾きの青年は、街角でライ
ブのチケットを売っておりました。今
日中にあと20枚売らないと、明日の大
晦日カウントダウンライブのノルマ
達成できないのです。

 

青年は、ポケットにチケットを入れ、
片手にギターを持ち、もう片方の手に
古そうなギターアンプを引きずってい
ました。

 

そのアンプは、青年のギタリストだっ
おじいさんの形見で、見た目は小ぶ
りなのですが、超強力なサウンドを生
み出す真空管アンプなのでした。青年
ライブの時にも、そのアンプをライ
ブハウスに持ち込むほど、肌身離さず
使っていたのです。

 

実は、青年はその日、あまりの生活力
のなさに呆れた彼女に、部屋を追い出
されたのでした。路頭に迷った青年は、
ギターとアンプを引きずって、それで
チケットを売ろうとしていました。

 

しかし、そんな青年の必死の形相も、
暮れの街を歩く人たちにとっては恐ろ
しいばかりで、皆んな逃げていくので
した。

 

「くそー、電源さえあればこのアンプ
にギターつないで、一曲ぶちかまして
客引きするのになー」

 

青年は悔しそうにアンプを見ました。

 

すると、どうでしょう! 電源に繋が
っていないにもかかわらず、アンプの
ューブに火が灯っているではありま
せんか!

青年は驚き、しかし半信半疑ながらも、
ギターをアンプにつなげました。そし
て、ギターをかき鳴らしてみると、ア
ンプは大音響で鳴り響きました。

 

青年は、いつもバンドでやっている
ギターソロを一心不乱に弾きまし
た。しばらく弾いていると、だんだん
人が集まってくるのを感じました。そ
れは1人2人と増えていくようでした。

 

青年がソロを弾き終えると、その人だ
かりから、割れるような拍手がおこり
ました。

 

「やったぜ!」

 

そう思って青年が目を上げると、最前
に立っていたのは、死んだはずの彼
のおじいさんでした。

 

「素晴らしい! それだけ弾けるなら
大丈夫だ。おいで、私と一緒に行こう。
皆んな待ってるぞ

 

「皆んな? 皆んなって?」

 

「皆んなだよ。B.B.とか、チャック・
ベリーもわりと最近来たな。プリンス
とか、ムッシュかまやつもいるぞ。そ
うだ、少し前にはトム・ペティーも来
たし。それに、もうすぐくるやつら
多いらしい。○○○○○とか△◆♯と
か」

 

おじいさんは言うのでした。

 

「そうか、そんな場所があるなら行き
たいなー」

 

「そうだろう、毎日セッション三昧
からな。楽しいぞ!」

 

その時、青年のアンプのチューブがそ
れまでにも増して明るく輝き、その瞬
間、二人は、輝く光と喜びに包まれて、
高く、とても高く飛び、 やがて、もは
寒くもなく、空腹もなく、心配もな
いところへと旅立ったのでした。

 

けれど、あの街角には深夜を過ぎても
あのかわいそうな青年の姿がありまし
た。売り物のチケットをポケットに、
片手にはギターをにぎりしめ、もう一
方の手で、アンプを抱えるようにして、
古い一年の最後の朝をむかえる前に凍
え死んでいたのです。

 

誰も青年がどんなに素晴らしい所に行
ったのか、知る人はいませんでした。
青年がおじいさんと一緒に、ギター・
レジェンドたちの集うあの場所に行っ
たと想像する人は誰一人いなかったの
です。

 

(ちょっとしゃれにならんかなーw)

 

て、ことで。

 

それでは、また。( ̄▽ ̄)

 

注:下記ページを参考にしました。

 

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「ニューヨークの秋」はかなりひねくれている?

の歌はもちろん沢山あるの
ですが、
スタンダードとして一
番よく演奏され
るのは、やはり
『枯葉』でしょうかね。とはい
そればかりではないのでし
て…。

 

以前、『パリの4月』という曲とそれ
にまつわる作者のヴァーノン・デュー
という人のエピソードをご紹介しま
したが…

 

同じヴァーノン・デュークが作詞・作
した曲に『ニューヨークの秋』とい
う曲があります。原題は “Autumn in 
New York” なので、そのまんまです
ね。

 

この曲はデュークがブロードウェイの
ミュージカルのために書き下ろした曲
で、今でもスタンダードとして演奏さ
れたり歌われたりしてますが、『枯葉』
ほどよく演奏されるわけではありませ
ね。とくにセッションなどでは。

 

なぜかというと、名曲ではあるんです
が、結構難しい曲なんですね。

どんなところが難しいかというと、
コロコロ転調する
んですよ。

 

どれくらいコロコロ変わるかというと
この曲、構成はABA’Cという流れ
なんですが、最初のAの所はFメジャ
でスタートするんですけど、のと
ころでは一旦A♭メジャーに行った後
に、Cマイナー→Cメジャーという転
調をするんですね。

 

でもって、A’で一旦Fメジャーに戻っ
たと思ったら後半D♭メジャー(B♭
マイナー)に行き、最後パートで
メジャーに戻る、かと思ったら実はF
マイナーで終る、というひねくれ加減
(?)なんですよ。

 

なので、『枯葉』なんかに比べると、
正直ハードルの高い曲なんですね。

 

驚くのは、この曲、『枯葉』が書かれ
たより10年以上前の1934年に書かれ
ているんですね。ヴァーノン・デュー
クはかなり時代の先を行っていた、と
いう人もいます。

 

そんなわけで(どんなわけだ)『枯葉』
に飽きたら、『ニューヨークの秋』は
いかがでしょう?演奏するかどうかは
ともかく、名曲ですよ▼▼▼

 

て、ことで。

 

それでは、また。( ̄▽ ̄)

 

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パーカーの曲はそんなに難しくない…のもある

ャーリー・パーカーの書い
た曲とい
うと、『コンファメー
ション』だとか
『ドナ・リー』
だとか、難しい曲
というイメー
ジがありますね。


まあ、確かにこれらの曲は難しいです。

実はドナ・リーを書いたのはマイルズ
だというのが定説になりつつあるみた
いですが、ま、それはそれとして…


とはいえ、じゃあパーカーの書いた曲

の全てが超難しいのか、といえばそん
なこともないのでして。


例えば、そうですね、パーカーの書い

ブルーズの曲でも『ビリーズ・バウ
ンス』はかなり手強いですけど、それ
に比べれば『ナウズ・ザ・タイム』は
だいぶ易しいですよね▼▼▼
https://youtu.be/YuVWNv2kEkE


それから、『ヤードバード組曲』とい

う曲があります。組曲といっても普通
のAABAの構成の曲で、組曲でもなん
でもないんですが。これはストラビン
スキー『組曲 火の鳥』Firebird 
Suite をもじってYardbird Suite
いうタイトルをつけた(Yardbird は
パーカーのあだ名)からなんですが、
それはともかく▼▼▼
https://youtu.be/HmroWIcCNUI


どうですか?さすがにBメロで転調し

たりしていますけど、コンファメーシ
ョンあたりと比べると、格段にとっつ
きやすくないですか?この曲は「パー
カーの曲の中でも最もリリカルな曲」
と言われてたりします。


それからそれから、『マイ・リトル・

スェード・シューズ』という曲などは
いかがでしょう?▼▼▼
https://youtu.be/Cy6zbSgXd10


ラテンのリズムが気持ちいいですが、

これもパーカーの曲です。これなんか
転調もなくメジャー・スケール一発
でもソロがとれますね。普通のジャム
・セッションなんかでもやって楽しい
んじゃないでしょうか?


そんなわけで、チャーリー・パーカー

の曲でも、難しいものばかりではない
というお話でした。ま、パーカーみた
いにソロが弾けるか、といえばまた
の話ではありますが(笑)


て、ことで。


それでは、また。( ̄▽ ̄)

 

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マイルズもつらかった(らしい)

回もまた、動画をご紹介し
たいと思う
のですが…


こちら
なんですけどね▼▼▼

https://youtu.be/cvtjA7__EqY


どうもデヴィッド・サンボーンメイ

ン・ホストTV番組でのライブのよ
うなんですが。メインのゲストがなん
マイルズ・デイヴィスで、それにベ
ーシストのマーカス・ミラーが絡んで
インタビューする所からはじまってい
ます。1989年というから、マイルズ
が亡くなる2年ほど前の映像ですね。


アルト・サックス吹いてるのはケニー

・ギャレットですかね。ま、それはと
もかく…


で、マーカス・ミラー、「帝王」マイ

ルズを前に物おじせずに、なにやら
していますね。「だれかスゴいミュ
ージシャンと共演して、感動したこと
は?」とかなんとか。


そうするとマイルズは、「いや別にな

いな」とかまず言うんですけど(笑)
その後にチャーリー・パーカー演奏
した時は、パーカーがひと言も話をし
てくれなくてつらかった、みたいなこ
とを言ってるんですね。

マイルズキャリアビバップ時代か
らスタートさせて、その後ビバップを
抜け出して色んなスタイルで自分の音
楽を展開していくのは有名な話ですよ
ね。なので、その出発点の時のエピソ
ードなわけですが……。


考えてみれば、その時パーカーがマイ

ルズを無視しないでもっと優しく接し
ていたら、マイルズもそんなに積極的
に自分のスタイルを変えようと思わな
かったかもしれませんよね。ジャズの
歴史はちょっと違ったものになってい
たかも、なんて少し思いました。


まあ、マイルズの性格上そのままで

いるはずもないとは思いますが(笑)


インタビューの後の演奏(この2年ほ

ど前に亡くなったジャコ・パストリア
スに捧げた曲)も素敵ですので、お時
間のある時にどうぞ。


て、ことで。


それでは、また。( ̄▽ ̄)

 

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エラのミステーク(とリカバリー)

近はあまり行きませんが、
たまに
日帰りで新幹線で出張
したりする
時、音楽があるとな
いとでは、
移動時の退屈の度合
いが大分違います
よね。


で、そんな移動中にこんなモノを見つ
けたというお話です。

 

プロのミュージシャンだって間違える
ことはあるなんて話題は前にも書きま
したが…。今回登場するのは、あの超
大物女性ジャズシンガーエラ・フィ
ッツジェラルドです。

 

あのフランク・シナトラが、「今歌の
うまい女性歌手は誰ですかね?」と聞
かれて、

 

「それはつまり、エラ・フィッツジェ
ラルド以外にってことかい?」

 

…と言ったとか、そんな逸話のある人
ですが。

そのエラが、ソロ・ギターでも有名な
ジャズ・ギタリストジョー・パス
デュオでコンサートした時のライブ音
源(と映像)が残っているんですね。
1975年、ドイツのハノーファーでのも
のです。

 

で、その中で2人は『アヴァロン』
いう曲をやっているのです。こちらな
んですけどね▼▼▼

 

で、ご覧いただくと、まずジョー・パ
スがイントロを弾きだして、そこに
が指を鳴らしながら歌いだそうとし
ます。冒頭の部分 “I found my love
in 
Avalon” と来るわけですが…

 

なんと歌い出したとたんに、エラは、
“I’m sorry” と言って(というか歌っ
て)歌い出し直してるんですなー。し
かも、よく見ると(聴くと)エラはそ
の前にも1回歌い出しをやり直してま
す。

 

『アヴァロン』というのは有名なスタ
ンダード・ナンバーなので、エラがこ
の曲をよく知らないとか歌ったことが
なかった、というのは考えにくいんで
すよね。まあ、多分ジョー・パスとの
事前の合わせが不十分だったんじゃな
いかと思うんですが。

 

エラのような大歌手にも、こういう失
敗はあるというネタでございました。
とはいえ、ミスがあっても演奏を止め
ずに乗り切った2人はさすがで、そん
リカバリーの様子を見るのも一興
と思います(笑)

 

て、ことで。

 

それでは、また。( ̄▽ ̄)

 

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これなんですか?(セッション編)

「ごめんください」

 

「いらっしゃいませ。どうされました
か?」

 

「いや、ちょっとジャムセッション
たいなあ、なんて思うんですが……」

 

「ジャムセッションね……。ジャンル
は何を?」

 

「えーと、ロックを少し……」

 

「ロックね……。なるほど。えー、こ
ちら、『クロスロード』『パリの散歩
道』『ロング・トレイン・ランニング』
などそろえてますが……。ま、どれに
なさっても同じようなものかと……」

 

「……えーと……。じゃあ『ロントレ』
をお願いします」

 

「はい『ロントレ』ですね……」

 

……これなんですか?

 

『スタンド・バイ・ミー』ですね」

 

「あー、そうですか……」

 

「演奏されますか?」

 

「あ、いやいや、まさか……」

 

「ははは。じゃ、これだけですね?」

 

「……えと、あとファンクもやってみ
うかな、なんて思うんですよね」

 

「ファンクねえー。そうしますと『チ
キン』『スーパースティション』『カ
メレオン』などがありますが……。ま、
どれになさっても同じようなんですが
……」

 

「あ、なるほど……。……じゃ、『チキ
ン』で」

 

「はい、『チキン』……と」

 

「……これなんですか?」

 

『スタンド・バイ・ミー』ですね」

 

「あー。あー、『スタンド・バイ・ミ
ー』ね」

 

「演奏されますか?」

 

「いやいやいやいや。あはは……」

 

「ははは。じゃ、これでいいですね?」

 

「えー、あとジャズも少々……」

 

「ジャズ、ジャズ……と。それではど
うでしょう?『酒とバラの日々』『オ
ール・オブ・ミー』『モーニン』など
など数多くありますが。ま、どれになさ
っても同じようなものですが……」

 

「あー、じゃ、『モーニン』で……」

 

「はい、『モーニン』……と。そうし
ますと、これとこれ……とこれですね。
ルチ・ジャンルにご興味お持ちでい
らっしゃるようですからね。グルーヴ
取り違えないようにね、注意してい
ただいて……。それでは以上でよろし
いですね?」

 

「これください」

 

「『スタンド・バイ・ミー』ですね」

 

「げほげほげほ……」

 

(*ネタなので、「どれも同じじゃな
い」とか怒らないでください)

 

て、ことで。

 

それでは、また。( ̄▽ ̄)

 

 

「ぎゃくじゅん」でぐるぐる??

ッションとかで、「えーと
最後は
ゃくじゅんの繰り返し
で、適当なタイ
ミングで終わっ
てください」とかいう
のを聞い
たことありませんか?

 

なんだかよく分からない符丁が飛び交
うなあ、寿司屋かよ。とか思ったりす
る人もいるかもしれませんね。それで
なんだか、しり込みしたりしたくなる
かもしれませんが……。

 

実はそんな大したことを言っているわ
けではないのでして。「ぎゃくじゅん」
は漢字で書けば「逆循」でして、これ
を理解するには、まず「循環」を理解
する必要があります。

 

「循環」というのは、前にも書いた、
世間に非常によく聞かれるコード進行
で、よくあるのは C/Am/F/G とかあ
るいは C/Am/Dm/G とかいう流れで
す。ポピュラー・ソングには、この繰
り返しだけででき上がっているような
曲もありますね。

 

さらに、この2つ目のAmをA7にして
Cmaj7/A7/Dm7/G7 というのも好ま
れたりします。Am7よりA7の方が
り強いDm7への進行感がありますね。
これを「循環」あるいはイチロクニイ
(ナンバリング・システムでいうと、
Imaj7/VI7/iim7/V7 という流れだか
らですね)と呼びます。

 

で、この「循環」のコード進行の前2
小節と後2小節をひっくり返した進行
つまり Dm7/G7/Cmaj7/A7「逆
循」と呼ぶのですね。ニイゴーイチロ
。あるいはこのCmaj7をEm7に置
き換えた(いわゆる代理コードですね)
Dm7/G7/Em7/A7つまりニイゴーサ
ンロクも同様に逆順と呼ばれます。と
いうか、逆循というとニイゴーサンロ
クの方がよく使われるかもしれません。

 

基本それだけのことなんですが、この
逆循ジャズのセッションのエンディ
ングなんかではかなり頻繁に使われる
のですね。

どういうことかというと、曲の最後の
ところというのは、多くは、

 

Dm7/G7/Cmaj7/Cmaj7

 

といった流れで落ち着いて終わるわけ
なんですが、ここを

 

Dm7/G7/Em7/A7

 

で置き換えると、最後のA7が強力に
Dm7に行こうとしたがるため、早い
話、

 

何度でも繰り返していられる

 

……わけなんですね。なのでエンディ
グを「ひっぱる」手法として、とて
もよく使われるようになった。という
ような事情なわけです。クラシックの
楽典でいうと、「偽終止」てやつです
かね。

 

まあ、いずれは最後にEm7じゃなくて
Cのコードに行って(行かないことも
あるけど)曲を終わらせる必要がある
わけですけどね。で、その終わらせ方
色々あるのですが、長くなるのでそ
れはまた別の機会に。

 

て、ことで。

 

それでは、また。( ̄▽ ̄)

 

 

定番の○○トロ?(大トロではありません)

くの楽曲には、曲の最初、
メインの
テーマの前にアレが付
きますよね。

 

そう、イントロですね。曲の最後にい
わゆるアウトロ(エンディング)が付
くことも結構あります。

 

普段耳にするJ-POPの曲なんかは、も
ちろんアレンジャーが考えたイントロ
やアウトロが付いてますけど。セッシ
ョンでやるような曲は、その場で適当
に(?)決めて演奏することも多い
す。

 

イントロだと、テーマの最後の4小節
のコードを使うことが多かったりしま
す。「ケツ4つ」なんて、お上品な呼
ばれ方をよくしますが(笑)

 

でも、まあそんな自由な(?)ジャム
セッションでも、これはまず決まりと
いう定番化したイントロがあります。

 

例えば、『A列車で行こう』という曲。
デューク・エリントン楽団の名曲でセ
ッションの定番曲(作曲はビリー・ス
トレイホーン)ですか、これには有名
ピアノのイントロがありますね。

 

この曲には、有名なエンディング(ア
ウトロ)もあって、「Aトレイン・エ
ンディング」とか「エリントン・エン
ディング」なんて呼ばれたりもします
ね。▼▼▼

 

それから、All the Things You Are
というジェローム・カーンの名曲があ
ります。スタンダード中のスタンダー
というような曲ですが、これにも
番のイントロがあります。アウトロと
して繰り返されることも多いです。

 

このイントロは、オリジナルにあった
ものではなく、トランペッターのディ
ジー・ガレスピーが作ったと言われて
います。テーマの曲想と全然違います
よね…。▼▼▼

それからConfirmationというチャー
リー・パーカーの曲があります。この
前も書きましたけど、難しいことで有
名な曲です。この曲にもほぼ定番化さ
れたイントロがあって、例の「黒本」
にも載ってたりするようなんですが。

 

テーマに比べると単純に聞こえるんで
すが、アウフタクトやシンコペーショ
ンがあって、やってみると思ったより
は簡単ではないイントロです。▼▼▼

 

ただ、私このイントロをパーカー本人
が弾いて(吹いて)いる音源を聞いた
ことないんですけどね。誰が始めたん
でしょうね。どなたかご存じですか?

 

そういえば、以前ツイッター「ジャ
ズ研に所属する毒舌な後輩」という
ットがあってですね、それがよく「先
輩・・・ほんとはコンファメーション
のイントロよくわかってないですよね
?」と呟いてたんですね……。なかな
かグサッときますよ(笑)最近見ない
なあ。

 

て、ことで。

 

それでは、また。( ̄▽ ̄)

 

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難しいにもいろいろある

の中には、残念ながら(?)
「難し
い曲」というものが、存
在します。


数え上げればきりがありませんが、た

とえばジャムセッションの界隈(?)
でいうとですね、ジャズの曲は難しい
といわれるモノが多いですね。特に、
ビバップ以降のジャズのミュージシャ
ンが作曲したものなんかに多いようで
すね。


どうしても、それまでのスタンダード
ナンバーなんかとは一線を画す路線

打ち出したいと思うと、難しくなって
しまうんでしょうかね。


チャーリー・パーカー
「ドナ・リー」
とか「コンファメーション」とか、
ック・コリア「スペイン」とか、
ョン・コルトレーン「ジャイアント・
ステップス」とか、デイヴ・ブルーベ
ック「テイク・ファイヴ」とか、有
名な難曲ですね。そしてまた、それを
マスターしようとチャレンジする人も
後をたたない、という人気曲だったり
もするわけです。


なんですが、


そういった難曲といわれる曲の「難し

さ」というのは実はいろいろだったり
するわけです。


たとえば、「ドナ・リー」とか「コン

ファメーション」といった曲は、テー
マのメロディーをちゃんと演奏するの
がともかく難しいわけです。なんせ、
パーカーのアドリブをそのまま曲にし
てしまったようなテーマなので。


ですが、パーカーの曲の構造つまりコ

ード進行なんかは、別にその辺の(と
いってはなんですが)のスタンダード
・ナンバーと難易度はあまり変わらな
んですね。実は、パーカーという人
の曲は、ほとんどが昔のスタンダード
・ナンバーからコード進行を借りて書
かれているのです(コンファメーショ
ンは違うらしいですが)。


一方、「ジャイアント・ステップス」

なんて曲は、テーマのメロディーはそ
んなに複雑なものではないですね。と
いうか、まあある意味とってつけたよ
うなシンプルなものです。

この曲の問題は、いわゆる「コルトレ
ーン・チェンジ」とよばれるコード進
行に沿ってソロをどう展開していくか、
というところにあるわけですね。話す
と長くなりますが、ネットで探せばこ
の曲の解説は沢山出てきますので、ご
興味ある方は検索してみてください。


そして、「テイク・ファイヴ」。この

曲についていえば、5拍子という変拍
子をどうクリアするか、ということが
中心になりますよね。「スペイン」
関して言えば、有名なキメのフレーズ
を含むテーマ部分のアンサンブルをバ
ンドとしてどううまくまとめるかがポ
イントだったり、とか。


というわけで、難しい曲、といっても

その「難しさ」はいろいろだよなあ、
その「難しさ」がどこにあるかを押さ
えて練習しないとね。と、久しぶりに
「コンファメーション」のテーマを弾
いてみようとして思ったのではありま
した。ありゃー、だいぶ忘れちゃって
るなー、ヤバ(汗)


て、ことで。


それでは、また。( ̄▽ ̄)

 

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本のご紹介:『ジャズの証言』

回は、最近読んだ新書
ご紹
介です。

 

『ジャズの証言』(山下洋輔、相倉久
人、新潮新書)って本なんですけどね。

 

山下洋輔というピアニストをご存じの
方は多いと思います。日本を代表する
(フリー)ジャズのピアニストですよ
ね。「フリー」をカッコ付けにしたの
は、フリージャズが中心ではあるもの
の、活動分野はそこにとどまらない、
くらいの意味です。

 

エッセイやら小説やらの文筆も得意と
している人で、私も『風雲ジャズ帖』
からはじまって、だいぶ熱心に読みま
した。もちろん、演奏もレコード聴い
たり、ライブにいったり色々しました
けどね。あ、もちろん今も現役ですよ。

 

一方の相倉久人(あいくらひさと)
んは、そこまで馴染みのない方が多い
かと思いますが、音楽評論家として、
ジャズばかりでなくロック評論なども
手がけた人ですね。『モダン・ジャズ
鑑賞』という著書があって学生の頃読
んだのを思い出します。

 

で、山下洋輔さんは昭和17年生まれ
相倉さんはそのさらに10歳くらい上
なのですが、1960年頃からの日本の
ジャズの歴史を自分たちの体験をもと
に語りあったというのが、この対談形
式の新書本です(相倉さんは残念なが
ら、2015年に亡くなっており、その
亡くなる少し前の対談を書籍化したも
のだそうです)。

私はその時代の雰囲気にどっぷりと使
った世代ではありませんが、多少その
匂いくらいは嗅いでいるのもあり、い
やあ面白かったです。ちょっとだけ、
引用しますと…

 

「(初めて兄のバンドでオン・ザ・サ
ニー・サイド・オブ・ザ・ストリート
を弾いた時)Cから上に一つおきに鍵
盤を押さえるとCのコードができて、
Eの場合は(中略)EGBではハマら
なくて、Gを半音上げるとうまくいく。
それを発見したときはもう大喜びでし
た」

 

「…先日ニューヨークでロイ・ヘイン
ズのドラムを聴いていたら、フォーバ
ース…をしていて、そのうちすっかり
ロイ・ヘインズのソロになって、やが
てバババーン、バッ!と終わっちゃっ
た」

 

(例の中学生は、これを読んでいたの
かもw)

 

「…西洋音楽は『C、F、Gという三
和音で誰でも演奏できます』という、
基礎パッケージのような音楽の入れ物
の発見なんです。(中略)そして流行
った先で、その国の伝統の節とぶつか
って何かが起きる

 

極東の島国のジャズの歴史を語ってい
るようで、実は色んな刺激を受ける本
だと思います。半日もあれば読めます
ので、いかがですか?

 

て、ことで。

 

それでは、また。( ̄▽ ̄)

 

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ミュージシャンたちの名(迷)言を少々

の中のミュージシャンというか音楽家(同じか)の人たちの名言・迷がよく引用されるのを目にしたりしますよね。

 

そういった「名言」ってわりと真面目
に引用されている場合もあれば、結構
皮肉とかウィットの利いたものの紹介
もありますね。

 

みなさんはどちらがお好きですか?

 

私ですか? そりゃもう、皆さんよく
お分かりの通りですが、何か?(笑)

 

ということで、私の好きな音楽家たち
「名言・迷言」をいくつか選んでみ
ました。

 

みんなほんとに俺のマネをよくする
だよなー、俺が間違えたところまで
ネしてるんだぜ

 

これ、ジミー・ヘンドリクスの言葉だ
そうです。そこまでなれればすごいよ
な。そんなジミヘンの演奏を聞いた、
あるミュージシャンの感想がこちら

 

ジミヘンが演奏するの見た後、俺は家
に帰って、この先俺の人生どうしたら
いいんだって考えたもんさ
(ジェ
フ・ベック)

 

ロック系の人が続きますが:

 

俺がギターをぶち壊すのは、ギターが
好きだからさ
(ピート・タウンゼ
ント)

 

……そうなんだー。腰を痛めないよう
してくださいな。

 

クラシックの音楽家も結構面白い言葉
を吐いてます:

 

競争なんて物は馬にやらせときゃい
んで、芸術家のすることじゃない
(ベラ・バルトーク)

 

凄いことを成し遂げるには2つ必要な
モノがある。一つには計画、そしても
う一つは時間が充分にないことだ
(レナード・バーンスタイン)

 

だいぶ締め切りに追われたんでしょう
かね。

 

最後にジャズの世界からは、とても有
名なこの方を:

 

別にあまりピアノに興味なかったんだ
けどね、気がつくと私が弾くたびにピ
アノを弾くベンチの右側に女の子が1
人、でもって左側にももう1人、座り
に来るもんでね
(デューク・エリントン)

 

そりゃ、やめられませんよね。

 

て、ことで。

 

では、また。( ̄▽ ̄)

 

デューク・エリントンを救った「A列車」を救った人?

ャズのスタンダードといえ
ば、この
「A列車で行こう」
ことを思い出す
方も多いんじゃ
ないでしょうか。

 

原題Take the “A” Train ですの
で、そのまんまの邦題ですが……「A
列車」っていうとなんだか長距離列車
をイメージしてしまいそうですが、
を見ると「(ニュー・ヨークの)ハ
ーレムに行くにはA列車に乗ろう」
て言ってるので、これはニュー・ヨー
クの地下鉄のAラインのことですね。

 

で、この曲はもともとデューク・エリ
ントンの楽団の曲で、後には楽団のテ
ーマ曲のようになりました。ですが、
この曲デューク・エリントンの作曲で
はありません。楽団のピアニスト兼作
曲家・アレンジャーだったビリー・ス
トレイホーンの曲です。

 

実はこの曲が書かれた背景には、ある
逸話がありまして、1941年頃のこと
なんですが、エリントンの所属してい
音楽著作権管理団体ASCAP
送局サイドとのもめ事があって、多く
の放送局側はASCAPが管理している
楽曲の放送を拒否していました(その
裏で放送局側は新しい著作権管理団体
の BMIと契約を結んだなんて話もあり
ますが)。

 

そんなさなか、自分の書いた曲を放送
できなかったエリントンは、ASCAP
入っていなかったストレイホーンと
分の息子のマーサーに曲を書かせま
た。そしてそれを演奏して楽団のシ
ーの放送に間に合わせた、というこ
となんですね。

 

そして、その時にストレイホーンが書
いた曲のうちの1つが「A列車」なの
でした。息子のマーサー「昔はよか
ったね」(Things Ain’t What They 
Used to Be)というこれも後にスタ
ンダード・ナンバーとなる曲を書いて
います。

 

自分のピンチに有能な右腕の力を借り
てしのいだエリントンも、そのチャン
スを活かして名曲を生み出したストレ
イホーンも偉いですねって話なんです
が……

 

実はこの話にはさらに裏話があって、
ストレイホーン「A列車」を書いた
ものの古めかしい曲だと思って、書い
譜面をゴミ箱に捨ててしまったんだ
そうです。それをゴミ箱からすくい出
したのはマーサーだったんだとか。て
ことは、一番えらいのはマーサーなの
かも……

わからないもんですねー。そんな発表
当時の「A列車」をどうぞ▼▼▼

 

て、ことで。

 

では、また。( ̄▽ ̄)

 

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「枯葉」ラテン風味

んなジャズマンのジョーク
がありま
して…▼▼▼ 
ピアニスト歌手「枯葉」をコンサ
ートでやるのでリハーサルの打ち合わ
をしていました。

ピアニスト
「さて、そうするとGマイ
ナーで始めて3小節目でBメジャーに
転調して、リズムも4分の5拍子にチ
ェンジ。サビまで来たら今度はF#マ
イナーに転調して4分の4拍子と4分
の7拍子を交互に繰り返す。で、最後
のAメロの時にテンポを倍にしながら
Gマイナーに戻る。そんな感じですか
ね?」

歌手
「うわー、そんなの覚えきれませ
よ」

ピアニスト
「えー、だってこの前はそ
う歌ってましたよ
ジャズマンのジョークというのは、た
いてい大げさで、皮肉がきついことが
多いですね。

 

で、さて…

 

この前、アーマド・ジャマルというピ
アニストの演奏する「枯葉」をご紹介
しましたが、ちょっとそれに影響され
て「枯葉」をラテンっぽくギターで弾
いてみました

ちなみにキーはEマイナーです。たぶ
ん転調はしてません(笑)

 

て、ことで。

 

では、また。( ̄▽ ̄)

 

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パリの4月とリズムの大切さ?

「パリの4月」っていう曲を
ご存じですか?

 

英語の原題April in Paris なんで、
そのまんまですね。ヴァーノン・デュ
ークという人の書いた曲で、スタンダ
ード・ナンバーとして多くのミュージ
シャンが演奏したり歌ったりしていま
す。

 

特に有名なのは、カウント・ベイシー
・オーケストラの演奏でしょうか。こ
ちらでお聴きになれます。▼▼▼

 

上の動画には歌はないですが、歌詞の
内容としては、パリの春の素晴らしさ
を讃えたものになっています。その裏
には、素敵な人に恋したので、今まで
素通りしていた色んなものが急に素敵
に見えだした、というような、ロマン
チックな曲でもあります。

 

でね、

 

作曲したヴァーノン・デュークの友人
がこの曲を聴いて、そんなに良い季節
なら是非行ってみよう、と思ったんだ
そうです。それで3週間4月のパリに
行ったんですね。

 

そしたら、酷い天気続きで散々だった
そうで、彼は帰国してからそのことを
デュークに伝えたのですが。そうした
ら、デュークは、

 

「何で4月に行こうなんて思ったんだ
い? パリの天気は4月はいつもひど
んだよ。知らなかったの?」

 

と、言ったんだそうです。

 

「何でって、きみのあの曲がパリの4
月は素晴らしいって言ってるからに決
まってるじゃないか!」

 

その友人が言うと、デュークは、

 

「あー…」

 

と言ってから、すなまそうに付け加え
たんだそうです。

 

「あれ、本当は5月(May)にしたか
ったんだけど、リズムの関係で2音節
の April にしちゃったんだ」

 

音楽では、何よりもリズムが大事、
いうことを思い出させてくれる、素晴
らしいエピソードでした(←そうか?)

 

て、ことで。

 

では、また。( ̄▽ ̄)

 

 

マイルズに影響を与えた「枯葉」

ャズのスタンダードの「枯
葉」のイ
ントロの話から、いわ
ゆるマイルズの
イントロの形成
に影響を与えたアーテ
ィストが
いたという話になってました。

 

で、そのアーティストなんですが、
ーマド・ジャマルというピアニスト
んですね。ジャズのお好きな方でない
とあまりなじみのない名前かもしれま
せんね。

 

アーマド・ジャマルはアメリカのピッ
ツバーグに生れた人で、1930年7月
れというからもう90歳過ぎてます
が、も現役のピアニストとして活躍
している人です。元々の名前はアーマ
ド・ジャマルじゃなかったそうですが、
20代の頃にイスラム教に改宗して名前
も変えたそうです。アメリカのジャズ
マンにはそういう人結構いますね。

 

で、マイルズ・デイヴィスこの人の
ことを高く評価していたという話は、
(ジャズ好きの人の間では)結構有名
な話です。2人は実際に共演したこと
はなかったようですが、ジャマルの曲
を演奏したりしてマイルズは彼をサポ
ートし続けたということです。

▲手前がアーマド・ジャマルです。

そのジャマルが1955年「枯葉」
演奏したのがこちらです。(使われて
いる画像がなんだかなあ、という感じ
ですが…。気になる方は目を閉じてお
聴きください 笑)▼▼▼

 

どうですか?明らかにマイルズのイン
トロはこの演奏で使われているイント
ロ(というかリフ)に影響されている
と思いませんか?ちなみにマイルズの
(キャノンボール)の「枯葉」の録音
1958年でした。

 

ラテンっぽいリズムと合わせて、こち
らはこちらでなかなかクセになりそう
な演奏ではないでしょうか。ジャマル
はこのリフを使った「枯葉」をこの後
も何度も録音しています。YouTubeあ
たりで検索するといくつか見つかると
思います。

 

そして、

 

実は少し前にジャマルは新しいアルバ
ムを発表しました。“Marseille”(マ
ルセイユ)というタイトルのこのアル
バムの中で、ジャマルはまた「枯葉」
を弾いています。そして、再びこのリ
フを弾いて…

 

…いないんですね、実は。今回ジャマ
ルは全く別のリフを弾いています。
興味のある方は、探して聴いてみてく
ださい。Apple Musicやアマゾンには
ありました。

90歳近い時の演奏ですが「枯れてない」
ですね、この人は。

 

て、ことで。

 

では、また。( ̄▽ ̄)

 

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「枯葉」のイントロをめぐって

ャズのスタンダードの「枯
葉」につ
いては、前にも書きま
したが。今日は
そのイントロ
ついてのお話です。

 

ジャズのセッションなどで、「枯葉」
を演奏される皆さんにお尋ねしたいん
ですが、イントロってどうしています
か?選択肢いくつかあると思います
が…

 

イントロなしでいきなり入るっていう
のももちろん立派な(?)選択肢です
ね。それから、曲の後ろの8小節をイ
ントロに流用するというのもあります。
これはピアノか何かでテンポルバート
(自由なテンポ)でゆったり弾くよう
な行き方もあるし、普通にインテンポ
で入るやり方も考えられます。

 

ジャズ・ピアノを弾かれる方はビル・
エヴァンズの有名なイントロでいきた
いという方もいるかもしれませんね。
“Explorations”というアルバムのバー
ジョンが有名です。

それから、全く別のイントロとして、
「マイルズのイントロ」と呼ばれる定
番のイントロがあります。これは、
ャノンボール・アダレー“Somethin’
Else”というアルバムに収録されたテイ
クで使われていたものですね。有名な
テイクなので、聴いたことのある方も
多いと思います。▼▼▼

キャノンボールのアルバムなんですが、
実質マイルズ・デイヴィスがリーダー
だということでマイルズのイントロと
呼ばれてますね。ピアノやベースで繰
り返されるリフが印象的です。コード
でいうとGm6(9)って感じでしょうか。

私はこのイントロが好きで、枯葉をや
るときには可能ならば、このイントロ
をやりたいな、と思う方です。これは
まあ好みの問題ですけどね。

 

でね、

 

私はこのイントロ(のリフ)はマイル
ズかピアノのハンク・ジョーンズあた
りのオリジナルなアイデアかと思って
いました。ところが実はこれは別のと
あるアーティストの影響を受けている
ということを最近知りまして。それは
誰かというと…

 

続きます ( ̄▽ ̄)

 

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アラカンの音楽、アラカンの食事

さんの食卓には、白いご飯
と漬物
載ることが多いですか?

 

日本人の食卓って、ずっと白いご飯に
漬物が何かしらついているっていうの
が標準というか、多くの人、とくに年
長の人には好まれる、という印象が強
かったと思うのですが。最近はだいぶ
変わってきているようです。

 

まあ、そりゃそうですね。一方で糖質
を制限している人もいれば、同じご飯
でも玄米とか雑穀入りご飯とか、色々
バリエーションがありますしね。漬
物じゃなくて生野菜なんてことも多い
でしょうし、発酵食品としてみても
ーグルトとかチーズとかそういうオプ
ションも今はあるわけですしね。

最近の調査データなどを見ても、そん
食事の変化がとくに50代以上で顕著
に見られるということのようです。ま
自分の食事の事を考えてみても、そ
うなんだろうなあ、って感じですね。
漬物が嫌いなわけじゃないんですが。

 

チョイスが増えているというか、今の
シニアはいろんなバリエーションを経
していますからね。

 

考えてみれば、音楽の嗜好なんていう
ものもだいぶ変わっていますよねえ。
われわれの若いころ50代以上の好む
音楽のイメージといえば演歌とかそっ
ちの方向か、クラシックとかジャズ
らいだったかもしれないですが、今や
われわれが50代60代になっているわ
けですから。

 

今のシニア歌謡曲だったり、ジャズ
だったり、ロックだったり、フォーク
だったり、フュージョンだったり、
ィスコだったり、ソウルだったり、
クノだったり、いろんな音楽を体験
て来ているわけですよね。そちらの嗜
好も昔とは比べ物にならないくらいに
多様化しているわけです。

 

そんなジャンル展開の急激な多様化を
若いころに経験している今のシニアの
音楽嗜好と、食にまつわる状況がダブ
って見えたりするのではありました。

 

て、ことで。

 

では、また。( ̄▽ ̄)

 

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ジャズギタリスト金太郎

々、「あしがら」というら
しくない
名前のジャズバーに住
み込みで働いて
いた母親ととも
金太郎という男の子
が暮らし
ておりました。

 

生まれたときからそんな所で暮らして
いたせいで、毎日浴びるようにジャズ
を聴いていた金太郎は、ぐずって泣く
時もアフタービートを効かせていたと
いいます。

 

金太郎が歩けるようになると、母親は
金太郎にハコモノのギターを与えまし
た。まだ子供でただでさえ小さいのに
なぜか18インチボディー幅にロングス
ケールのネックという巨大なギターで、
最初のうちは演奏が大変でしたが、母
親は星飛雄馬の「大リーグボール養成
ギブス」の感覚で与えたのでした。

 

金太郎の遊び友だちは、ライブで演奏
にくるジャズマンたちでした。そんな
環境ですくすくと育った金太郎は、そ
のうち、この大きなギターを弾きこな
せるようになっていきました。とある
コンテンポラリーなジャズギタリスト
と仲よくなった金太郎は、ほどなくし
指をストレッチして変態じみたボイ
シングのコードを弾くまでになりまし
た。

 

母親が、開店前に金太郎を店で遊ばせ
ておくと、そんな変態じみたポジショ
ンで弾いた不協和音で、店の氷のブロ
ックが一瞬にしてクラッシュアイス
なったそうです。親孝行ですね。

 

そんなある年の秋、友だちのジャズマ
ン達から武者修行外のジャムセッシ
ョンに行こうと誘われました。金太郎
は喜んで参加しましたが、ジャズマン
たちの移動用のバンガス欠で、貧乏
なジャズマン達はガソリンが買えませ
んでした。そこで金太郎は店の売上を
ちょろまかしてガソリン代をカンパ
てあげました。良い子はそんなことを
してはいけませんよ。

 

金太郎達は隣の町のジャズ専門のセッ
ション・バーに行きました。そこでは
ストレート・アヘッドなジャズから
ードからフュージョンからアシッド
で様々なジャズが演奏されていました。
金太郎達は夢中でセッションしていま
したが、突然、とても大きな図体のヒ
ゲもじゃの男が入ってきて、無表情な
顔でギターを弾き出しました。

 

熊さんだ……」店内がざわめきまし
た。

 

「熊さん」と呼ばれたその男は、見た
目とはうらはらに、極端にピッキング
のアタックの少ない繊細なフレーズ
弾きましたが、なにやら近寄りがたい
雰囲気でした。熊さんの繰り出す音は
とてもコンテンポラリーで、調性があ
るか無くなるかのすれすれアウトフ
レーズのオンパレードでした。正直ま
わりのジャズマン達も引いてしまって
いましたが、金太郎だけは怖がること
なく熊さんに向かっていきました。

金太郎も得意の変態コードで対抗しま
したが、熊さんも聞いたこともないよ
うなスケールを数々繰り出して勝負が
つきません。ホールトーンスケール
コンディミは序の口で、シンメトリッ
クオーギュメントやら、ハーモニック
マイナーでの4度のインターバリック
ストラクチャーのアルペジオとか、た
とえ説明されても理解不能なスケール
をがんがん繰り出してきました。

 

スケールでは勝てないと思った金太郎
は、7音5音のフレーズが複雑なパタ
ーンで繰り返されるポリリズミックな
フレーズを引き続けました。すると熊
さんの額から大粒の汗がしたたり落ち
ました。金太郎がさらに11音と13音の
フレーズも交えて数十コーラスもの間、
ポリリズミックなフレーズを弾き続け
ると、とうとう熊さんは降参しました。

 

「参りました。どうか私をあなたの家
来にしてください

 

「いやいや、みんなで仲良くやりまし
ょう。さあ、みんな、ジャムセッショ
ンしよう!

 

金太郎は連れのジャズマン達や店の客
の方を見ましたが、ついてこれなくな
ったジャズマンや客達はとっくに帰っ
てしまっていましたとさ。

 

おしまい。

 

では、また。( ̄▽ ̄)

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ファンクギタリスト浦島太郎

々、ある夏の日に浦島太郎
が海辺で
遠くを見つめてビーチ
ボーイズの「サ
ーファー・ガー
ル」かなんかを聞いて
気取って
いると、子供たちが、わいわ

と騒いでいる声が聞こえてきま
した。

 

せっかく西海岸な気分でいたのにとか
思いながら、浦島太郎が近づいていく
と、子供たちは、海岸に打ち上げられ
ギブソン・エクスプローラーをいじ
めているところでした。

 

「なんだ、この変なかっこのギター。
立てかけておけないじゃん」

 

「そうとう歪んだ性格してそうだな」

 

まともな人間の弾くもんじゃない
だろ」

 

……とさんざんないわれようです。

 

「火つけて燃やしてしまおうか

 

それを聞いてエクスプローラーが不憫
になった浦島太郎は、子供たちの中に
割って入り……

 

「こらこら、そんなひどいことをする
んじゃない。浦島太郎オリジナルのギ
ターピックをあげるから逃がしてやっ
ておくれ」といって、子供たちの手か
らエクスプローラーを逃がしてやりま
した。

 

「お前もこんな変形モデルにされて大
変だとは思うが、気をつけるんだよ」

 

「浦島さん、ありがとうございます。
お礼に竜宮城にお連れしましょう」

 

「竜宮城?」

 

「毎晩、毎晩、連夜のジャムセッショ
ン三昧のできるそれは楽しい所です。
きれいなおねいさんもいますよ」

 

そういわれて、そういう所が嫌いじゃ
ない浦島太郎は

 

「ふ、ふうん、ま、ちょうど退屈して
たから付き合ってやってもいいかな」

 

……などとカッコつけましたが、内心
くわくして、エクスプローラーの背
中に乗って出発しました。

エクスプローラーは、浦島太郎を乗せ
て海の中に入り、そのまま海底に向か
いましたが、やがて海中にある雑居ビ
に連れて行きました。階段を3階
で昇って着いた先の店のドアには「セ
ッションバー竜宮城」と書かれていま
した。店に入ると、そこでは、ファン
クのジャムセッションの真っ最中。

 

ステージでは、エビやらヤドカリやら
のバンドが演奏しておりフロアでは
やヒラメが舞い踊っていました。

 

そして、カウンターの向こうでは1人
の女性がドリンクを作っていました。
「どーも、こんばんは。乙姫といいま
すー。うちのエクスプローラーがお世
話になったそうで、今日は、この子を
好きなだけ弾き倒していってください
ね」いつのまにか、浦島の手にはエク
スプローラーがにぎられていました。

 

乙姫に促されるままにステージに上が
った浦島は、エクスプローラーでファ
ンク?とは思いましたが、もともと嫌
いじゃない性格なので、ハウスバンド
ファンクのリズムに身を任せてギタ
ーを弾き始めました。

 

あるときはナイル・ロジャーズ
あるときはアル・マッケイ
はたまたレイ・パーカーJr.
ときにはブルーイ
……といったカッティングを繰り出し
たり

 

かと思えば、
デヴィッド・T・ウォーカーのような
エロいソロを弾いたかと思うと、

 

次には、コーネル・デュプリーのよう
ブルージーなフレーズを繰り出し、

 

また次の瞬間には、
カーティス・メイフィールド風にワウ
を効かせたギター弾きながらファル
セットで歌ったり、

 

やりたい放題の演奏を繰り広げたので
した。浦島太郎は次第にトランス状態
になって行きました。

 

「きもちい〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」

 

……

 

気がつくと、浦島太郎は海辺に倒れて
いました。すでに朝になっており、太
陽が次第に海辺全体を照らし、海辺の
砂が熱くなりだしていました。

 

「あー、頭いて……。そうか、一晩中
セッションしてたんだっけ……」

 

浦島太郎が起き上がって、ふと気がつ
くとそばに何か箱のようなものがあり
その中に手紙があるのでした。封筒に
「乙姫」とあり、中をみると、便せ
んに「お疲れさまでした。ノリノリ
したねー。300日連続であんなにギタ
ーを弾いた人は初めてです。あとで
会計お願いしますね」と書いてありま
した。

 

一晩と思えましたが、浦島太郎は300
晩連続でセッションしていたのでした。

 

封筒の中には請求伝票が同封されてい
ました。

 

「う……」

 

その伝票を見た浦島太郎の髪は一瞬で
真っ白くなってしまったということで
す。

 

おしまい。

 

では、また。( ̄▽ ̄)

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