ボビー・ヘブ(Bobby Hebb)
というアメリカのR&Bミュージ
シャンが書いて、自分で歌って
ヒットさせた「サニー」(“Sun
-ny”)という曲があります。
というアメリカのR&Bミュージ
シャンが書いて、自分で歌って
ヒットさせた「サニー」(“Sun
-ny”)という曲があります。
CMなどでも使われたりしているので、
たいていの人は聴いたことのある曲か
と思いますが、こんな曲です(1966
年のボビー・ヘブのオリジナルです)
▼▼▼
聞き覚えあるでしょ? で、この曲ヘ
ブ本人以外のミュージシャンがカバー
したバージョンが沢山あることでも有
名でして。500以上のバージョンがあ
るともいわれています。
ジャンルも多岐にわたっていまして、
R&B/ソウル系の人はもとより、ジ
ャズ、ディスコ、ラテンからハウス系
まで様々なんですね。カバーした人も
フランク・シナトラからスティービー
・ワンダーからマーヴィン・ゲイから
果ては勝新太郎(!)まで歌っている
とのことで。
ちなみに、そういえば2016年にはこ
の曲の50周年の記念コンピレーショ
ンCDが出ています。全15曲の全てが
「サニー」のオリジナルとカバーとい
うものだそうです(笑)通しで聴きた
いかといわれると微妙ですけど。
ジャズの方では、パット・マルティー
ノというギタリストが十八番にしてい
た印象がありますね▼▼▼
で、この「サニー」なんですけど、け
っこう謎めいたところもある曲でして、
この「サニー」というのは人の名前の
ように思えるのですが、女性なのか男
性なのかよくわからない(オリジナル
のレコードジャケットは女性の写真に
なってますけどね)。いやこれは神様
のことを歌ってるんだという説もある
そうです。
実はこの曲、1963年、ケネディ大統
領が暗殺された日の翌日にボビー・ヘ
ブ本人の兄さんがナイフで刺されると
いう悲劇的な事件の後で、落ち込んで
いたヘブが音楽に救いを求めて作った
曲なのだといわれています。本人によ
ればそんな状況の中で、とにかく人は
(物事の)明るい面に目を向けるべき
だと思って書いたということですが。
そんなメッセージのおかげか、その一
方でちょっと哀愁のあるメロディーの
おかげか、この曲はヒットして、スタ
ンダードになり、ジャムセッションな
どでも頻繁に演奏されるようになりま
した。
曲の構成が16小節ワンコーラスの繰り
返しでシンプルであるというのも、セ
ッションで取り上げられやすい理由か
なと思います。最後のキメをのぞいて
4小節ごとのコード進行もほぼ同じで
すし。
シンプルであるがゆえに、色々なアド
リブをする余地があるのでスタンダー
ドとして頻繁に演奏されているのかも
しれません。
あ、そういえば、もう1つ、この曲に
ついての興味深い話があります。
上に書いたように、ヘブがこの曲を書
いたのは1963年。実際にレコーティ
ングされて発売されたのは1966年な
んです。この3年の間にレコードはま
だ出ていないものの、ミュージシャン
たちの間には、この曲が広まって行っ
たのではと思われます。
というのは、ヘブのレコードが発売さ
れる前年の1965年、ある歌手がニュ
ーヨークでこの曲を録音しているんで
す。その歌手というのがなんと日本人
の弘田三枝子さんなんですよ。バック
はビリー・テイラー(ピアノ)他のバ
リバリの現地ミュージシャンでした。
▼▼▼
ニューポートのジャズフェスティバル
に出演して好評だったので、現地で録
音することになったようですが。そん
なわけで、この曲のレコード化第1号
は日本人歌手によるものだという、そ
んな裏話でございました。
て、ことで。
それでは、また。( ̄▽ ̄)
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