レスポールの恩返し(続き)

(前回の続きです。おじいさんとおば
あさんの家に迷い込んだ、トランスジ
ェンダーの娘(?)。その後どうなる
か?)
うしたある日、娘はおじい
さんが畑
で作っている落花生
分けてほしいと
いいました。お
じいさんが娘に落花生
をやると、
娘は、

 

「これから、毎晩この落花生を持って
納屋で作業をしますけど、絶対に中を
のぞかないで下さい」といいました。
そして、納屋の中に入っていきました。

 

おじいさんとおばあさんは不思議に思
いましたが、約束なので、そのまま寝
床に入って寝てしまいました。夢の中
でおじいさんはなにやら重低音の音楽
を聞いた気がしました。

 

次の朝、充血した目をしながら、
おじいさんのところにやってきてお金
を手渡しました。金種もバラバラの使
い古したお札やコインでしたが、結構
な額がありました。「どうぞ、家計の
足しにしてください」娘は言いました。

 

おじいさんとおばあさんは、娘がどう
やってその金を稼いだのか、いぶかし
く思いましたが、家計が苦しいので、
ありがたく受け取りました。

 

それから毎晩、娘は納屋に落花生を持
ち込んでは翌朝お金を持って出てきま
した。おじいさんとおばあさんの生活
は次第に良くなって来て、時々は夫婦
で旅行に行くようになりました。
その間中も、毎日納屋で「作業」して
いるようでした。

 

そんなある晩、おじいさんとおばあさ
んが寝床に入ってしばらくした真夜中
過ぎ家の戸を激しく叩く音がしまし
た。おばあさんが慌てて戸を開けると、
そこには怖い顔をした男達が立ってい
ました。

 

警察です。通報があったので、納屋
を拝見させていただけますか」

 

男達のリーダーらしき男が言いました。

 

おじいさんは約束のことも忘れて
屋の戸を開けました。すると、そこで
大音響で音楽が流れ、多くの男女が
薄暗い中でダンスをしていました。
カウンターの向こうで、カクテル
作り、落花生を煎っていました。

 

「これはどう見ても照度が10ルクス
以下ですな。風営法違反で、署まで来
ていただきましょうか」

 

警官はそう言って、娘の腕をつかみま
した。

 

娘はおじいさんにいいました。

 

「おじいさん、おばあさん、私は以前
助けていただいたレスポールのゴール
ドトップです。ご恩をお返ししたくて
人間になってやってきましたが、こう
やって見られてしまってはもうここに
いることはできません。どうぞお元気
で」

 

そう言った瞬間、娘は元のレスポール
に戻ってしまいました。警官は、いつ
のまにか自分の手にギターがあるのを
見て驚き、慌てて娘の捜索の連絡をし
に外に停めてあるパトカーに戻って行
きました。

おじいさんの納屋の床には、客がつま
みに食べた落花生の殻が大量に散らば
っていました。壁には「ソルトピーナ
ッツ」というサインがかかっていまし
た。

 

おじいさんはそれから毎日納屋でレス
ポールを弾いて過ごしましたとさ(し
みじみ)。

 

……て、ことで。

 

それでは、また。( ̄▽ ̄)

 

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