俺は、同僚に誘われて、会社
のサッカー部の応援に来ていた。
のサッカー部の応援に来ていた。
勝つか引き分ければ大会のベスト16
入りが決まるというその戦いで、わが
チームはなかなかゴールを奪えずにい
た。相手チームは早々と予選敗退が決
まっていたが、このままでは終れない
という思いもあるのか、試合は一進一
退だった。
うちのチームが危ない場面もあり、そ
の度ごとに応援に来た社員たちは固唾
を呑んでいた。
同僚の男は、そんな様子を尻目に、ひ
とりぶつぶつとコメントを俺に向かっ
て発していた。別に俺に言わないでも
いいだろうと思ったが、友達の少ない
奴なので我慢してきいてやっていた。
まったく、後ろの方でボール回して様
子ばっかり見ているなあ。どうしても
っと前にボールを運ばないんだ。敵と
1対1で戦う気迫がなくて勝てるもの
か。なんだか、解任されたどこかの代
表監督のようなことを言い出した。
でもさ、サッカーはチームで戦うもん
だろう。11対11でどう優位に立てるか
じゃないのかね。と俺は言った。言っ
て後悔した。
何言ってるんだ、これだからジャムセ
ッションみたいな軟弱なことをやって
る奴はダメなんだ。何をするにも基本
は1対1だ。ギターデュオのあのヒリ
ヒリするようなやりとりができて、そ
こが起点になるんだ。同僚はまくした
てはじめた。
そして、間の悪いことにわが社のチー
ムはここでフリーキックから失点して
しまった。
ほれみろ、お前みたいな軟弱なことを
言う奴がいるから、このありさまだ。
同僚は声を荒立てる。
俺は、嫌気がさして、同僚から離れた
場所に移動することにした。それにし
ても日差しがきついな。と俺は思った。
チームを見ると、意気消沈したのか動
きが止まっている。自陣でボールを回
すばかりだ。そんなんじゃ、点は入ら
ないぞ。さすがに、暑さで頭がボーッ
としてくるのを感じながら、俺もそう
思って見ていた。
どこか日陰はないのか?意識が遠くな
りそうなのを感じて、俺は周りを見回
した…
…ところで、俺は乱暴に揺さぶられて
目が覚めた。
何ノンビリ寝てるんだ、ベスト16決ま
ったぞ!同僚の興奮した顔があった。
え…?と俺は顔を上げた。負けるとば
かり思ってたけど。俺は言った。そう
いえば、同僚と2人で会社のそばのス
ポーツバーにワールドカップの観戦に
来ていたのだった。
来ていたのだった。
負けたよ。でもセ〇ガルも負けたんで
同率のところをフェアプレーポイント
差で2位になったんだよ。チーム全員
で失点しないように試合を進めたんだ。
素晴らしい。みんな喜んでるのが聞こ
えないのか?同僚はビールを片手に知
り合いでもない男と乾杯していた。
フェアプレーポイント?何だいそれ。
そもそも1対1の勝負がどうとか言っ
てたんじゃないのか?それに勝たなき
ゃ意味がないとかどうとか…。
何言ってるんだ。サッカーはチームで
やるもんだ。全員の意思統一が最優先
に決まってるだろう。いや素晴らしか
った。同僚はそう言うと、店内の大騒
ぎの中に戻って行った。
代表戦というのは恐ろしいものだ…。
俺はそう思った。あの同僚にあんなセ
リフを吐かせるとは。
しかし家に帰れるのはいつになるのや
ら。そう思いながら俺は、ぬるくなっ
たビールを飲んでいた。
(いつもの通りこれはフィクションで、
現実のサッカーの試合とは関係ありま
現実のサッカーの試合とは関係ありま
せん…。たぶん)
て、ことで。
それでは、また。( ̄▽ ̄)
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