こんにちは青井明です。本日
もまたしょーもないお話におつ
きあいいただきますが…
もまたしょーもないお話におつ
きあいいただきますが…
「すみません、こんちは」
「はいはい、なんでしょう?」
「こちらのミュージシャンOKのアパ
ートに空きがあって、なんでも格安だ
と聞いたんで、お借りしたいんですが」
ートに空きがあって、なんでも格安だ
と聞いたんで、お借りしたいんですが」
「あー、あの部屋ね…。あなた、楽器
お弾きになる?」
「ベースやってます」
「ベースね…。悪い事は言わない。あ
の部屋はおよしなさい」
「えー、なんでですか?」
「あの部屋にはね、出るんですよ」
「ゴキブリかなんか?」
「そう焦げ茶ででかいやつ…。じゃな
くてね」
「ハクション大魔王?」
「そう呼ばれて飛び出てジャジャジャ
…ておい!そうじゃなくて幽霊ですよ
幽霊。あの部屋に前に住んでた人がね、
ライブで失敗したのを気に病んで、ホ
ントの病気になってそのまま死んじゃ
ったんですよ。でね、無念のあまり成
仏できないらしくて。それに、その人
もベーシストだったんですよ。なんで
も、夜になると何かが『足りない…』
とかいう声がどこからともなく聞こえ
てきて、部屋の住人がとりつかれたよ
うになって眠るどころじゃないんだそ
うですよ」
「えー、でもねえ、彼女に部屋追い出
されちゃって、住む部屋すぐに見つけ
たいんですよ。格安じゃないとやって
いけないんです。お願いしますよ」
「祟られますよ、あなた」
「私これでもね、デスメタル・バンド
やってるんで、毎日死体だの、地獄だ
のって歌うたってますから。大丈夫で
すって」
「困った人だな…。わかりました。じ
ゃこうしましょう」
「そうしましょう!」
「まだ何も言ってない」
「どうりで何も聞いてない」
「…あのね…あなた今夜一晩あの部屋
に泊まってごらんなさい。それで、朝
まで何ごともなく過ごせたなら、正式
にお貸ししましょう」
「わかりました!そんな幽霊なんてね
デスメタラーには通じないことを証明
してみせますよ。じゃあ、部屋に入ら
せてもらいますねー」
…なんてことがありまして、この男、
早速自分の楽器をかかえて、部屋の鍵
をふんだくるとそのまま部屋に入りま
した。そのまんま日が暮れて、いつの
まにやら夜中の12時を過ぎたころ…
続きます ( ̄▽ ̄)