この前、文庫本のサイズの出版
社による微妙な違いについて書き
ましたが。
同じように、各社の文庫本を眺めてい
ると気がつくことがありまして。それ
は、
本のページの上部が不ぞろいになって
いるものがある
ということでして。これは、製本のミ
スとかそういうことではなくて、意図
的にそうしているものだそうで。
もともと元祖文庫本といわれる岩波文
庫が始めたもののようですが、その他
にも新潮、ハヤカワ、創元社といった
ところが採用しているようです。
これ、専門用語で「天アンカット」と
いう製本のやり方だそうです。普通の
製本だと、各ページの天地と手前の3
つの辺のところをきれいに裁断してそ
ろえてあるわけですが、天(上部)の
ところだけあえて不ぞろいにしている
ので、そう呼ばれるわけですね。
この製本方法は、手抜きのように見え
て、じつはかえって製本コストのかか
るやり方だそうです。昔の本の雰囲気
を残すために、意図的にそういうやり
方をとっているとのことです。
完成品にあえて不ぞろいというかラフ
な部分を残すこのやり方、私、個人的
には好きなんですよね。
これはまあ、人それぞれで、ちゃんと
きれいにそろえてあった方が好きとい
う人もいれば、どっちでもいいよ別に
と思う人もいるんだろうと思いますが。
私がそういうのを好むのは、ジャムセ
ッションなんていう、あえてどこか不
ぞろいな部分があることで面白くなる
モノを好きなのに繋がっているのかも
しれない、とか。
そんなことを思って本棚の整理をして
いたのではありました。ヒマだなあ。
※天アンカットについて、くわしいこ
とを知りたい方は、たとえばこちらを
ご参照ください▼▼▼
て、ことで。
それでは、また。( ̄▽ ̄)