ジャムセッションする際の1
曲の流れを紐解くシリーズ。曲
のテーマを演奏し終わると、い
よいよ、各楽器のアドリブソロ
になります。
なおこのシリーズは、アドリブの実際
のやり方(音の選び方やら、スケール
のことやら)を解説するわけではあり
ません。それは、また別のところで学
んでいただくということでご了承くだ
さい。
アドリブソロの流れとしては、基本的
に、各ソリストが曲のコード進行にし
たがってアドリブ演奏をやって次のソ
リストに受け渡す、ということの繰り
返しです。また、ソロの基本単位は、
1曲の頭から終りを1ユニットとして
(1コーラスと呼びます)います。
各ソリストが何コーラスソロをとるか
は、基本的にソリスト任せですが、あ
んまり長くやると、よほどの巨匠でも
ないと嫌われますので、気をつけまし
ょう。いやほんとは巨匠だって嫌がら
れているのかもしれませんが誰も文句
が言えないだけです。( ̄▽ ̄;)
これは、テーマのところでお話しする
べきだったかもしれませんが、世の中
の楽曲、特にジャムセッションで演奏
される曲の1コーラスの構成のバター
ンというものは、大体いくつかの類型
に集約されます。
よくあるものは
コード一発もの
ブルーズ(12小節)
AB形式(16小節が多い)
AABA形式(多くは32小節)
AABC形式(同上)
といったところでしょうか。ここでい
うAとかBとかいうのは、テーマのメ
ロディーのひとまとまりで、大体8小
節の場合が多いです。たまに変則(B
のところだけ4小節とか、2度目のA
のところだけ10小節になるとか)的な
曲はありますが。
楽曲というのは、そんなわけで、4の
倍数の小節数で出来ている場合が大半
です。4小節のまとまりをクラシック
の楽典では小楽節と言ったりします。
小楽節が2つまとまって上記のAとか
Bとかのまとまり(大楽節)になるわ
けですね。*
なので、この4小節を1つのまとまり
として、いちいち拍数を数えたりせず
に、感じとれる力(小節感覚)が、音
楽をやる上で大切なものになります。
頭の中で、常に1234とカウントし続
けながらアドリブすると、まわりへの
注意やらアイコンタクトやらがおろそ
かになるので、お勧めできません。ソ
ロをとっているうちに、全体のどの小
節にいるのかが分からなくなる、いわ
ゆるロスト状態に陥る原因にもなりま
すし。
が、この小節感覚の話をしていると長
くなりますので、また別の機会に。
ソロは、基本メロディー楽器の人がや
りますが、ベースやドラムもやること
は珍しくありません。ただし、ソロを
とるかとらないかは、事前に相談して
決めておきましょう。ソロをとる気万
々のベーシストをすっ飛ばしてテーマ
に戻ってしまったりすると、ベーシス
トは深く傷つきます (T ^ T)
それから、ジャズの世界を中心に、4
バーズとか8バーズとかいうものが存
在します。これは各楽器とドラムが交
互に4小節あるいは8小節ずつソロを
受け渡していくというやり方です。**
たとえば、サックス(4小節)→ドラム
(4小節)→トランペット(4小節)→
ドラム(4小節)→ギター(4小節)→ド
ラム(4小節)→ピアノ(4小節)→ドラ
ム(4小節)といった感じで回すわけで
すね。大体、ドラムソロと一緒で、各
ソリストがソロをやり終った後テーマ
に戻る直前にやるものです。
なお4(8)バーズは、曲の構成に合
わせて、コーラス単位でまとまるよう
に演奏します。曲の途中でぶった切っ
てしまわないようにしましょう。
アドリブソロの基本的な流れは、大体
以上のようなものです。
お疲れさまでした。
が、まだ曲は終っていません。
つづきます ( ̄▽ ̄)
*小楽節の半分の2小節の単位を動機
といいます。動機といってもなんで人
を殺した?とかいうようなことではな
く、英語でいうとつまり「モチーフ」
ですね。
trading fours とか trading eights と
青井さまへ
いつも勉強になります。本当にありがとうございます。
これからも色々と教えてください。
よろしくお願いします。おかげさまで下手なゆびぶえジャズライブも
少しづつですが進化?しているような気がします。
ありがとうございます。
萌出さま
こちらこそいつもコメントありがとうございます。少しでもお役に立てているようでしたら幸いです。
ゆびぶえジャズライブ素敵ですね。機会を見つけて拝聴したいです。
今後ともよろしくお願いいたします。
青井