あの「リック」で出来た曲?

「リック」という音楽業
界用語についていたことがあ
りまして。

 

そこでは、なぜ「舐める」という意
味の単語「ソロの中などで使われる
定番的な短めのフレーズ」という意味
になるのか、なんて話だったんですが。

 

そういえば、リックといえばこれとい
う、英語だと The Lick定冠詞付き
よばれるフレーズがありまして。起源
よくわかりませんが、世の中に広め
たのはやはりジャズの演奏だろうと考
えられているようです。こんなものな
んですが▼▼▼

 

このフレーズジャズを中心にクラシ
ックを含めたいろんな演奏聞こえて
くるということで、こんな動画が作ら
れていたりするんですね▼▼▼

 

いかがですか、こうやって見せられる
本当にいろんな人が弾いてますね。

 

アメリカベーシスト音楽関連のユ
ーチューバーとして有名なアダム・ニ
ーリーという人は、そのチャンネル
特に初期の頃、このリックをよくネタ
にしていました。

 

あるとき、彼は、連続5時間このリッ
クをベースで弾き続けるという配信
したりして、話題になったりもしまし
た。そのあたりから、このリックはい
わゆる「ミーム」化してしまいまして。
そういえばどこかで聴いたという方も
多いかと思うんですが。

 

も、実はその配信をネタにこんな
を書いたこともありました(笑)▼▼▼

 

で、

 

この前、そういえばこんな曲があった
のを思い出したんですよね。ャカ
という1980年代に人気のあった
リスのフュージョン・バンドなん
ですが▼▼▼

 

どうですか? アドリブのソロの中で
こっそり(?)使うっていうのではな
くて、曲の構成の中にしっかり組みこ
まれているんですねえ。

 

ことほど左様にこのフレーズははびこ
っているのです。

 

さあ、これだけこの「リック」を聴い
てしまったあなたは、次にソロを弾く
ようなことがあればこのフレーズを弾
かずにはいられない気がしませんか?
遠慮はいりませんよ……

 

て、ことで。

 

では、また  ( ̄▽ ̄)

 

オリエンタルなリフ?

リエンタル・リフってご存
じですか?

 

オリエンタルってことは東洋的なって
ことですよね。リフ繰り返し弾かれ
る短いフレーズという意味の例のアレ
のことです。

 

勘のいい方はもうわかったかもしれま
せんが、欧米の映画などで特に中国や
日本などの東アジア的なイメージを出
す時によく使われる短いフレーズのこ
とです。

 

チャカチャカチャッチャッ、チャッチ
ャッチャー

 

というあれですね。

 

たいていの方は聞いたことがあると思
いますが。例えばこの曲なんかにも繰
り返し使われています▼▼▼

 

なんでもこのリフの起源(?)は19
世紀に遡るのだそうでして、1847年
「アラジン」の物語を元にしたステー
ジショーで使われたのが最初らしいで
す。アラジンて……

 

あとカンフー映画のパロディなんかで
も出てきますよね。いずれにせよ、
米で作られたアジア的イメージの音
わけですが。ペンタトニック的なフレ
ーズなので、エスニックっぽさを感じ
るんでしょうね。

 

まあ、(東)アジアといっても広い
で、それをひとくくりにしてというの
乱暴ですが、昔はそんなものだった
んでしょう。

 

しかしこんな名前までついているとい
うことは、いかに多用されてきたかと
いうことですよね。アメリカのバンド
マンの共通言語と化してきたわけです
から。

 

そういえば、日本のテレビなんかでも
色々お決りの短いフレーズとかありま
すよねえ。ずっこける時の音とか。

 

ああいうのって、名前とかついている
んでしょうかね? ちゃんと整理して
れると嬉しいななんて思うわけです
が。

 

どなたかご存じじゃありませんかね?
て、ことで。

 

それでは、また。( ̄▽ ̄)

 

 

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「リズム・チェンジ」の謎?

なさん、リズム・チェンジ
と聞くと
何のことだと考えます
か?

 

「リズム・チェンジ」っていうくらい
だから、曲の途中でリズムが変わるこ
なんじゃないの?4ビートからラテ
になったり戻ったりとか、8ビート
からファンクに変わったりとか?4拍
子が3拍子になったりとか?

 

そうですよねえ、そう思うのが自然
と私も思いますし、実際そういう意味
で使われることもあると思います。

 

ところがね、

 

英語では、特にジャズ・ミュージシャ
ンの間では、この言葉は曲のリズムと
は全く関係のない別のことを意味する
んですね。なんじゃそりゃ。

 

ジョージ・ガーシュイン作曲(作詞は
アイラ・ガイーシュイン)の曲で『ア
イ・ガット・リズム』 (I Got Rhythm)
というのがあります。▼▼▼

 

1930年頃にブロードウェイのミュージ
カルのために書かれた曲でもちろん
タンダード・ナンバーなんですが、
の曲の特別なところは、

 

この曲のコード進行を流用して書かれ
た曲がたくさんある

 

ってことなんですね。で、書かれたそ
の曲が新たにスタンダードになったり
もしているのです。

 

例を挙げると、チャーリー・パーカー
『アンソロポロジー』とか、レスタ
ー・ヤングのシグネチャー・ソングで
ある『レスター・リープス・イン』
か、ソニー・ロリンズ『オレオ』
か。▼▼▼

 

つまり、リズム・チェンジというのは、

 

『(アイ・ガット・)リズム』のチェ
ンジ(コード進行)のこと

 

……なわけです。ジャズの世界では、
うやって他の曲のコードを借りて作
することは良く行われるのですが、
イ・ガット・リズムは特別多いとい
ことなのですね。

 

パーカーなんかは、Aメロ部分は別の
曲のコード進行を借り、Bメロはこの
アイ・ガット・リズムのコードを使っ
た曲を書いたりもしています(スクラ
ップル・フロム・ジ・アップル)。

 

アメリカなどでは「Fのブルーズ」
「I-iv-ii-Vの循環」とかと同列な感じ
「リズム・チェンジ」という言葉が
使われているようでして。セッション
なんかでは「リズム・チェンジ」で即
興でジャムるなんてこともよくあるよ
うです。

 

そんなわけで、外国の人とジャム・セ
ッションをしてみたい、とお考えの方
は、「リズム・チェンジ」押さえてお
かれた方が良いかもしれません。

 

て、ことで。

 

それでは、また。( ̄▽ ̄)

 

マイルズがストックホルムにしたこと

ちらや、こちらのスタンダ
ード曲の話のこれもある意味続
きなのですが…。

 

ディア・オールド・ストックホルム
いう曲がありまして。原曲は名前から
も感じられるようにスウェーデンのフ
ォーク・ソングのようなものらしいで
す。

 

で、このディア・オールド・ストック
ホルムですが、スタン・ゲッツという
テナーサックスのプレイヤーがスウェ
ーデンに行った時に仕入れて(?)ジ
ャズの世界に持ち込んだとされてます。
ゲッツの演奏はいくつかレコーディン
グされてますが、例えばこんな感じで
す。▼▼▼

ジャズの演奏なので、メロディのフェ
イクとかもちろん入っていますが、
本的には元の曲の構成に忠実な演奏
す。素朴で、暗いわけではないですが、
ちょっと哀愁ただよう感じですよね。
(ちなみに原曲をお聴きになりたい方
は、Ack Värmeland du sköna とい
うタイトルでYouTubeで検索してみて
ください。読み方?わかりません 笑)

 

ゲッツが紹介して以来、この曲はジャ
ズマンたちに気に入られ、スタンダー
ド・ナンバーの仲間入りをしました。
コルトレーン、カーティス・フラー、
ハンク・モブレー、ポール・チェンバ
ーズといった、モダン・ジャズの錚々
たる面々がレコーディングしています。

で、

 

その中に、マイルズ・デイヴィスもい
たんですね。彼もこの曲を何度か録音
していますが、それにはですね、こん
アレンジを施しているのです▼▼▼

まず頭のイントロのリフを最初だけで
なく曲の途中に何度も挿入してますね。
それから、曲の終りにも原曲にはない
ヴァンプ的な部分を仕込んで、盛り上
げています。

 

この曲、サビにあたるBメロの部分が
4小節しかないので、マイルズには中
途ハンパに思われたのかもしれません。
なんにせよ、かなりシャレたアレンジ
になっていますよね。かっこいいと思
う人も多いでしょう。

 

一方、原曲素朴さとかいった雰囲気
失われている、と思われる方もいる
かもしれませんね。皆さんは、どう思
われますか?

 

ジャズマンたちの好みも分かれたよう
で、このマイルズアレンジの後も、オ
リジナルに近い演奏をする人もいれば、
マイルズのアレンジを取り入れる人、
その中間みたいな行き方をする人、い
ろいろいるようです。

 

ともあれ、単純なハーモニーの置き換
とか、リズムをいじるとかいうこと
だけではない、こんなかなり大胆なア
レンジでも、受け入れられてしまえば、
スタンダードとして残る、ということ
ですねー。

 

て、ことで。

 

それでは、また。( ̄▽ ̄)

 

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スタンダード曲におけるメロディーの「揺れ」について

回のスタンダード曲の話の
続きなん
ですが…。

 

60歳過ぎて、スタバでドリップコー
ヒーの替わりに「コーヒープレス」で
と注文することを覚えた青井明です。

 

前回は、スタンダードナンバーのコー
ド付けが結構曲集などによって変わる
ものだ、という内容でした。今回は、
メロディーのお話です。

 

え、さすがにメロディーはどの曲集で
も一緒じゃないの?って思います?

 

ところがあにはからんや。メロディー
も結構違うことがあるんですよ。私も
昔はそんなことあるのか、と思いまし
たけどね。

 

たとえば There Will Never Be An-
other 
You というこれもセッション
でよく演奏される曲があります。長い
んで、よく「アナザーユー」と略され
ます。この前TWNBAYと略してた人が
いましたが、さすがにしばらく分から
ず、エフェクターの名前かなんかかと
思って調べてしまいましたよ(笑)

 

それは、ともかく、

 

この「アナザーユー」をご存じでよく
演奏するという方がいたらお聞きした
いんですが、1コーラス目の最後のと
ころのメロディー、どう弾いていらっ
しゃいますか?

 

図を見てください。AとBの2パター
用意しましたが、日本で出され
た本に出ていたメロディーです。私は
ずっとこれで覚えてたんですが、この
前、例のReal Bookを見てみたところ
のようになっていたんですね。

まあ、微妙といえば微妙な違いで、大
勢に影響のあるような違いではありま
せんけれどもね。逆にいえば、こうい
微妙な違いは結構ころがっている
ですね。

 

しかし、コード付けとは違って、オリ
ジナルのメロディーの特定なんて簡単
だと思われるのに、どうしてこんなこ
とが起こるんでしょうか?

 

それはおそらく、ジャズマンにとって
は、メロディーなんてものはカッコよ
くフェイクしてなんぼ、という文化が
あるからでしょうね。コードの付け方
(リハモ)がこっちがかっこいいと思
えばこっち、メロディーもこう変えた
らほらいい感じだろ、っていって弾い
たのをみんな気に入ってしまえば、そ
れが譜面になってしまう。そんなこと
だろうと思います。

 

マイルズがこう吹いたから、そう変わ
った、なんてことありそうですよね。

 

ある意味いい加減ですけどねー。でも、
ま、それでいいんじゃないか、と私は
思ってるんですが。

 

て、ことで。

 

それでは、また。( ̄▽ ̄)

 

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