ネット環境構築物語(その2)

(その1の続きなので、こちらもフィ
クションです)

の日俺は家の昼食の当番
った。当番といっても今日は子
供は学校に行っているので、俺
と妻しかいないのだけれど。
(ハイブリッド授業とかいって
半分はオンラインという状況だが)

 

昼食の当番なので、いつもはそんなに
凝ったものを作るわけではない。うど
とか、パスタとか、そんなものが多
いのだが、その日は、わけあってちょ
っと気合いが入っていた

 

それというのも、家のネット環境
するのに妻の理解を得ねばならない
からだ。家へのインターネット回線
速度が速くて、高品質のものにするた
めには、プロバイダを新たに契約しな
おして、工事をしてもらう必要がある。

それを実現するためには、妻の理解が
必要で、その理解を得るためには彼女
話をする必要があり、それも彼女の
機嫌の良い時にする必要があり、彼女
の機嫌を良くするためには、美味いも
のを食べさせるに限るのだ。

 

そういうわけで、俺は仕入れておいた
白身の魚をソテーし、吟味した野菜
使ってサラダ付け合わせの温野菜を
作り、妻のお気に入りのパン屋のパン
を添える昼食をキッチンで作っていた。

 

これで妻にケロロ光(俺が色々調べて
いちばん良いと判断したインターネッ
トのサービスプロバイダ)に切り替え
ることを認めてもらわないことには、
環境構築が進まないが、これまでの遅
ネットのプランより月額が高くなる
そこを説得しなければならない。

 

高くなるといってもそんなにばか高く
なるわけではないのだが、自分の関心
のないことになると、金をかけること
に異常に抵抗をしめすのだ、うちの
は。

 

俺は、セットした昼食をトレイにのせ
て運び、妻の前に並べた。妻はちょっ
意外そうな顔をしたが、黙って食べ
始めた。

 

あ、はどうかな? 俺はたずねた。
いかん、声がうわずっている。

 

そうね、悪くないわ。妻がそう言うの
を聞いて、ほっとした俺はいったん
ッチンに戻ろうとした。

 

で、いったい何をたくらんでるわけ?
その瞬間妻は言った。

 

俺は、手に持ったトレイを落としそう
になりながら、立ち止まった。

 

な、何もたくらんでなんかいないよ。
何をいってるんだ。俺は言った。

 

嘘おっしゃい、突然昼ご飯にこんなも
の作って、何か魂胆がないわけないじ
ゃない。あなたの行動パターンくらい
お見通しなのよ。正直に言いなさいよ。

 

え、あ、いや、その。俺は慌てていた。
落ち着かなければいけないのは分かっ
ていたが、心臓の鼓動の BPM は上が
る一方だった。

 

と、そこで、ドアフォンが鳴った。

 

こんにちは、ケロロ光のものですが、
工事にうかがいました。

 

え? まだ発注もしてないのに? 
は何がなんだか分からなくなった。

 

あ、はーい、ご苦労様です妻が答え
え? えぇ?

 

まあ、いいわ。その話は後にしましょ
う。妻は言った。

 

家のネット環境が悪くて学校のオンラ
イン授業を聞く時に音や画像が途切れ
途切れになるって、あの子が言ってた
から、工事に来てもらったのよ。妻は
続けた。

 

知り合いの詳しい人にきいたらケロロ
光がいいっていうから、それにした
よ。いいわよね?

 

え、えーと、そうだな。今より料金高
くなるけど、まあ子供の勉強のためな
ら、し、しかたないかな。

 

心の中で、娘にグッジョブのサイン
出しながら、俺は答えた……

 

このお話はフィクションですので、
現実の家庭やインターネット環境や、
学校のオンライン授業とは無関係です
きっと。

 

て、ことで。

 

それでは、また。( ̄▽ ̄)

 

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